不夜城 作品情報

ふやじょう

欲望の渦巻く街、新宿・歌舞伎町。今、この街では上海や北京、台湾といった中国系マフィアが、利権を巡って一触即発の状態にあった。故買屋として歌舞伎町を渡り歩く台湾人と日本人とのハーフ・劉健一は、ある日、上海マフィアのボス・元成貴から、健一のかつての相棒で、成貴の幹部を殺して逃亡を続け、最近になって歌舞伎町に舞い戻ってきた呉富春を探し出すように命じられる。しかも期限は3日間。それを過ぎれば、健一の命の保証もないのだ。富春を探す為に動き出した健一に、夏美と名乗る謎の女が「富春を売りたい」と話を持ちかけてくる。彼女は富春の女で、虐待に耐えきれず彼の元から逃げてきたと言う。健一は彼女を利用することを考えるが、彼女に自分と同じアウトローの匂いを感じ取った彼は、彼女に惹かれていくのだった。そんな折、富春が動き出した。富春は成貴が夏美を捕らえている勘違いし、成貴の情婦・秀紅のクラブを襲撃したのである。早く富春を捕らえなければ、健一の命も危なくなる。そこで、健一は夏美を囮に富春を利用して成貴を殺させ、その後、富春を処分して上海マフィアのナンバー2・銭波に身柄を差し出す計画を練る。そんな折、夏美の素性に信じられない事実が判明する。彼女は富春の妹で、自分を犯した男たちを、富春に体を提供することで殺させた過去を持っていたのだ。計画を前に、夏美が信じられなくなる健一。しかし、健一にはそんな猶予は残されていなかった。健一は富春と計画を実行に移そうとするが、富春も成貴も崔虎の手によって殺され、健一と夏美もその手に落ちてしまう。全ては楊が仕組んだ罠だったのである。楊は、富春騒動に乗じて一気に歌舞伎町を牛耳ろうと図ったのだった。そして、健一は自分の生き残りをかけて夏美を撃たされることになる。それから2年後、楊の70回目の誕生日を祝う会場に、銃を携えた健一の姿があった…。

「不夜城」の解説

眠らない街、新宿・歌舞伎町を舞台に、中国系マフィアの抗争に巻き込まれるアウトローの生と愛をかけた闘いを描くハードボイルド。監督は「世界の涯てに」の李志毅。吉川英治文学新人賞を受賞した馳星周による同名長編小説を、「私たちが好きだったこと」の野沢尚と李自身が共同脚色。撮影監督に「プロジェクト・イーグル」の黄岳泰があたっている。主演は「初恋」の金城武と、「三毛猫ホームズの推理」の山本未来。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1998年6月27日
キャスト 監督李志毅
原作馳星周
出演金城武 山本未來 椎名桔平 郎雄 曾志偉 永澤俊矢 周海媚 鈴木清順 修健 田口トモロヲ 谷原章介 程楽人 山西惇 余為彦 オン・スンピン 堀ひろこ 顧暁東 リリィ・イー 馳星周 森田芳光
配給 東映=アスミック・エースエンタテインメント
制作国 日本(1998)
上映時間 122分

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ユーザーレビュー

総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-12-05

怪しげなネオン、狭い路地、得体の知れない店に破れたポスター、路上のゴミや空気に至るまで、危険な裏社会の野望とパワーを感じさせ、この映画の歌舞伎町は、まさに超歌舞伎町。

「不夜城」の歌舞伎町は、あくまでも治外法権的な裏世界として描かれている。
そんな中、金城武扮する一匹狼の故買屋・健一は、上海、北京、台湾の各マフィアの抗争に巻き込まれる。

抗争の火種となる中国残留孤児二世役の椎名桔平の演技が大袈裟なのが、この映画のリズムを壊していましたね。
でも「不夜城」は、やっぱりスリリングで、そして美しい。

最終更新日:2023-12-15 16:00:01

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