P.N.「くまさん」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2009-11-20
主役は中谷美紀だ。戦後、空襲で両親を失い弟を育てるため進駐軍の娼婦となった役。今や金沢市の実業家の妻になり、女性市長誕生を後押しする活動家となったが男との再会が運命の歯車を狂せる。清張作品の底流にあるのは、ハンセン病差別が題材の『砂の器』のように逃れたくても逃れられない時代への怨差だ。最後、女性市長誕生を祝福する場面で涙を流す中谷の姿は、戦争なんてなかったと思いたい日本女性の涙だったのかも。
ぜろのしょうてん
主役は中谷美紀だ。戦後、空襲で両親を失い弟を育てるため進駐軍の娼婦となった役。今や金沢市の実業家の妻になり、女性市長誕生を後押しする活動家となったが男との再会が運命の歯車を狂せる。清張作品の底流にあるのは、ハンセン病差別が題材の『砂の器』のように逃れたくても逃れられない時代への怨差だ。最後、女性市長誕生を祝福する場面で涙を流す中谷の姿は、戦争なんてなかったと思いたい日本女性の涙だったのかも。
これめちゃおもろいです。なんと言っても松本清張のサスペンスを最大限に引き出した作品。また配役が最高。中谷美紀がホントにいい演技してます。スクリーンならではの緊張感と演出が見てる方にも伝わってきます。北陸の景色がこの映画を引き立ててます。日本海の絶壁と波の映像なんかすごくマッチングしてます。他の松本清張作品ももう一度見たくなりました。
探偵役の筈のヒロインが、途中からほぼ空気になってしまうのと、夫の存在感が薄く、見付からないことに危機感があまり感じられないので、正直、推理物としては物足りなかった。地方色の豊かな文芸作品として楽しむのが正しいかもしれない。特に、脇役陣の手堅い演技と、個性的な味付けは、結末を知ってても飽きさせない作りだと思う。(微妙に引っ掛かる点もあったけど。)
中谷美紀さんの怪演にはびっくり。
元々 松本清張の作品は 古いし暗いけれど、冬の金沢を舞台に 人間ドラマが切々と…。
広末涼子さんは
いまひとつ な感じでした。
時代背景から感情移入する人は昭和30年を知ってる人でないと気持ちも入れないかなとも思いますが、戦争によるその後の女性が、生きていくために相当苦労された時代の大変さが伝わります。中谷さんの演技は見事ですね。広末さんのとぼけた感じは今回には合わなかったような気がします。
松本清張&昭和30年代舞台と、 広末&中谷という女優陣が
どう溶け込むのかと思ったけど、
これが意外にしっくり。
新鮮でした。
重くなりすぎず、かといって
チープでもなく、バランスとれた作品です。
最後はまくりあげた感ありますが、かなり見いってしまいました。
広末目当てでしたが、実は木村多江がいい味だしてます。
ラストにいろんな新エピソードを加えすぎだが、予想以上によくできていた。昭和30年代を、よくあそこまで再現できたと思う。中谷熱演。木村好演。広末はTVの芝居。