無防備 作品情報

むぼうび

田園風景の中に、ポツンと佇むプラスチック工場。30代の主婦、律子(森谷文子)が、巨大な機械から生み出される欠陥品を仕分け、機械の調整をし、製品を運ぶ。そんな単調な作業を繰り返す毎日を律子は送っていた。家では夫・礼二(西本竜樹)との会話はほとんどなく、寝室を別にする冷え切った関係が続いている。ある日、お腹を大きく張り出した妊婦の千夏(今野早苗)が、定職に就けない夫・吾郎(朝真裕稀)を支えるために臨時パートとして工場に入社してくる。律子は千夏に工場の仕事を親身になって教え、そんな律子を千夏は姉のように慕うのだった。工場からのあぜ道を肩を並べて一緒に帰り、公園や浜辺で語らう律子と千夏。二人の間には、ほのかな絆が生まれつつあった。そして千夏との出会いが律子の心の殻を剥がし、徐々に変化を起こしていく。律子は、目一杯おしゃれをし、気合いを入れた手料理を作り、礼二との関係を修復しようと努力を重ねる。しかし、彼女の気持ちは届かず、礼二は相変わらず冷たい態度をとるだけであった。そんな中、千夏が吾郎と幸せそうに過ごす姿を垣間見た律子は、押し殺していた感情が沸々と噴出してくる。「あなたが普通にできることが、私にはできない……」。千夏の存在が律子の心を乱し始め、やがてその暗い闇が膨れ上がっていくのだった……。

「無防備」の解説

田舎の工場で働く30代の主婦の前に出産間近の妊婦が現れたことで、心の闇が露わになっていく人間ドラマ。監督は『隼』の市井昌秀。出演は『隼』の森谷文子、監督の妻で撮影時実際に妊婦であった今野早苗、「鍵穴通りでサヨウナラを」の柿沼菜穂子、「ラストゲーム 最後の早慶戦」の西本竜樹など。第13回釜山国際映画祭グランプリ受賞作。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年10月10日
キャスト 監督市井昌秀
出演森谷文子 今野早苗 柿沼菜穂子 熊埜御堂彩 西本竜樹 中村邦晃 朝真裕稀 谷井政夫 林辺崇
配給 エスピーオー=マジックアワー
制作国 日本(2008)
年齢制限 R-18
上映時間 88分

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ユーザーレビュー

総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「泣ける映画大好き」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2010-03-08

観たかったのに観逃していた映画の1つ、「無防備」を観ました。作品の最後に出産シーンがあり、出産する千夏には、監督の奥さんが扮し、実際の出産シーンが使用されているため、感動を覚えます!「一人一人の子どもが、母親がこんなに痛く苦しい想いをしながら産まれてくるんだな」と思いました!

最終更新日:2022-07-26 11:03:33

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