孫文 100年先を見た男 作品情報
そんぶんひゃくねんさきをみたおとこ
1910年。二千年に渡る皇帝の専制政治に終止符を打ち、共和制国家の樹立を目指す孫文(ウィンストン・チャオ)は、9回目の武装蜂起に失敗。国外での逃亡生活を余儀なくされていた。清朝政府によって懸賞金を懸けられた彼は、革命地盤の日本を脱出し、マラヤ(現マレーシア)のペナンへ向かう。その船上、ペナンで教師をしているというルオ・ジャオリン(チャオ・チョン)という青年と出会う。ペナンでは、裏でアヘン業を営む華僑のシュー家に身を寄せることになるが、頭領シュー・ボウホン(ワン・ジェンチョン)は“ここでの革命活動はやめるように”と告げる。華僑たちは、失敗続きの孫文の革命を信用していなかったのだ。さらに、ジャオリンとも再会。彼はボウホンの娘タンロン(アンジェリカ・リー)の恋人だったが、その正体は、孫文暗殺を任務とする清朝の密偵だった。だが、タンロンが何かと孫文に接近するため、ジャオリンは暗殺を実行できずにいた。資金調達が無理だと知った孫文はシュー家を離れ、ペナン同盟会を訪ねる。そこには、10年来彼を支える女性同志、チェン・ツイフェン(ウー・ユエ)の姿が。再会を喜ぶ孫文だったが、ツイフェンは複雑な思いを抱えていた。彼との穏やかな生活を夢見るツイフェンだったが、革命に生きる孫文に、穏やかな日々は有り得ないと悟ってもいたのだ。ある日、港で不当な扱いを受けていた中国人労働者を助けた孫文は、労働者の権利を説き、弁舌を振るう。この交渉によって、長きにわたる港での労使間の対立が解決。労働者たちから“中国のために”と、献金を受ける。再び革命への心を奮い立たせる孫文だったが、肝心の富豪華僑たちの心は動かず、資金集めは危機に瀕していた。彼の行動に心惹かれたタンロンは、富豪たちが集まるシュー家のパーティーに孫文を招待することを決意。それを知ったジャオリンはパーティーでの孫文暗殺を画策する……。
「孫文 100年先を見た男」の解説
1900年代初め、辛亥革命によって皇帝の専制政治に幕を引き、中華民国を成立させた孫文。革命前の苦難に満ちたマレーシアでの逃亡生活を中心に、その身に迫る暗殺の危機と、彼を支えた女性たちの姿を交えて描く歴史ロマン。出演は「宗家の三姉妹」でも孫文を演じたウィンストン・チャオ、「檳榔売りの娘」のアンジェリカ・リー。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2009年9月5日 |
---|---|
キャスト |
監督:デレク・チウ
出演:ウィンストン・チャオ アンジェリカ・リー ウー・ユエ チャオ・チョン ワン・ジェンチョン ヴィッキー・リウ |
配給 | 角川映画 |
制作国 | 中国(2006) |
上映時間 | 127分 |
ユーザーレビュー
総合評価:3.5点★★★☆☆、2件の投稿があります。
P.N.「くーちゃん」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2009-12-16
歴史映画。革命の為の資金に苦しみながらも、革命成功に向ける情熱はいささかもぶれない。故に、目の前にある恋心、愛を後回しにせざるを得ない切なさが心にしみる。孫文に関する書籍で知識を蓄えて鑑賞すると感動倍増か。