白日夢(2009) 作品情報

はくじつむ

アパートの一室で撃たれて呻く警察官の倉橋誠一(大坂俊介)。意識が遠のく中、彼を現実に引き戻したのは、電話の音。すべては派出所で居眠りをしていた倉橋の夢だった。電話の主は空き巣の被害にあった女性、葉室千枝子(西条美咲)。その美しく清楚な容姿に、倉橋は心を動かされる。彼女のアパートで被害状況を調べるうちに、そこが先ほどの悪夢に出てきた部屋と酷似していることに気付く。だが、あの部屋とは微妙に違うような気もする…。歯の治療に歯科医を訪れた倉橋は、医師の日高(鳥肌実)の助手として働く千枝子と再会。千枝子の手が口元に触れ、彼女を間近に感じて陶然となる倉橋。盗難にあった千枝子のアルバムを取り戻そうと、翌日から倉橋はパトロールを開始する。だが、千枝子に惹かれ始めた倉橋が再び日高歯科医院を訪れると、彼女は既に辞めていた。同僚の話では、彼女が日高と不倫関係にあったが、それを日高の妻さゆり(小島可奈子)に知られ、辞職したとのことだった。実は、千枝子のアルバムが盗まれたのは、さゆりの仕業だった。さゆりは、千枝子に対してある疑念を抱いており、それを確かめるためにアルバムを盗んだのだ。そのアルバムがある日、倉橋の元に遺失物として届けられる。そこに収められた写真は、見知らぬ女性とさゆりのものばかりで、千枝子が写っているものは一枚もない。だが、倉橋はそれが千枝子のものであると直感。千枝子に返そうと、転居先の三浦半島の漁港へと向かう。再会する2人。憔悴した千枝子は、全てを打ち明ける。さゆりと一緒に写真に写っている女性は整形手術前の自分であること。2人は学校の同期で、その頃から日高を取り合っていたこと…。彼女への思いが恋心へと変わり、助けたいと願う倉橋。だが、その気持ちは彼の頭の中に、千枝子との情事の妄想を生み出してゆく。現実と妄想の区別がつかなくなってゆく中、倉橋の耳元で千枝子が囁く。“さゆりを殺して……”。

「白日夢(2009)」の解説

64年、81年、87年と武智鉄二によって映画化されている谷崎潤一郎の戯曲の4度目の映画化。81年版、87年版に主演し、過激な性描写で話題を呼んだ愛染恭子を共同監督として起用。現実と妄想が交錯しつつ、エロティシズム溢れる物語が展開する。出演は本作で映画デビューとなる西条美咲と「十七歳」の大坂俊介。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年9月5日
キャスト 監督愛染恭子 いまおかしんじ
原作谷崎潤一郎
出演西条美咲 大坂俊介 鳥肌実 菅田俊 小島可奈子 坂本真 福永ちな 姑山武司 渡会久美子 飯島大介
配給 アートポート
制作国 日本(2009)
上映時間 80分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:33

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