ロルナの祈り 作品情報
ろるなのいのり
アルバニアからベルギーへ渡ったロルナ(アルタ・ドブロシ)は、ブローカーのファビオ(ファブリツィオ・ロンギオーヌ)の手引きで、麻薬中毒のベルギー人クローディ(ジェレミー・レニエ)と偽装結婚する。ファビオは、ロルナが国籍を取得したらクローディを殺し、国籍を必要とするロシア人と彼女を結婚させようとしていた。ロルナも、同郷の恋人ソコルとバーを開くという夢のため計画に乗るが、クローディと暮らすうちに罪の意識が芽生える。クローディは入院する。ロルナは自分の体を傷つけてクローディから暴力を受けた振りをし、看護婦のモニクを証人として離婚を申請する。退院したクローディはロルナと夕食の約束をする。しかし裁判所から離婚を認める文書を受け取った彼女は、ファビオにそれを伝えるため家を飛び出す。ファビオはロシア人を説得し、離婚手続きを待つと彼女に伝える。ロルナが家に戻ると、彼女に見捨てられたと思ったクローディが売人を呼んでいた。ロルナは必死にそれを止める。その後、2人は激しく愛し合う。しかし、クローディは殺される。ロルナはクローディの金を母親に届けるが、彼の兄に拒まれる。ロルナはロシア人と顔合わせをし、受け取った前金でバーの物件を契約する。ソコルと電話で話していると、腹痛を感じる。堕胎のため病院を訪れたロルナは、エコー検診の直前に検査室を飛び出す。ロシア人はロルナの妊娠を知ると激昂する。ファビオは堕ろすよう詰め寄るが、再びロルナを腹痛が襲う。担ぎ込まれた病院で、医師はロルナが妊娠していないと告げる。ロルナはモニクに会い、クローディのことを打ち明ける。真相が漏れたことにファビオは激怒し、ロルナに帰国を命じる。バーの資金の借り入れ契約も破棄され、損をしたと言うソコルにロルナは失望する。アルバニアへの道中、ファビオの部下スピルー(モルガン・マリンヌ)の車に乗ったロルナは身の危険を感じ、森へ逃げ込む。そして見つけた小屋に入り、子供を守っていくことを決意する。
「ロルナの祈り」の解説
国籍のために偽装結婚した男女の間に生まれた愛の奇跡。監督・脚本は「ロゼッタ」「ある子供」でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したジャン・ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟。出演は、「MAGIC EYE」のアルタ・ドブロシ、「つぐない」のジェレミー・レニエ。2008年カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞受賞作品。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2009年1月31日 |
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キャスト |
監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
出演:アルタ・ドブロシ ジェレミー・レニエ ファプリツィオ・ロンジョーネ アルバン・ウカイ モルガン・マリンヌ アントン・ヤコフレフ グリゴーリ・マヌコフ ミレーユ・バイ ステファニー・ゴブ ローラン・キャロン バプティスト・ソルナン アレクサンドル・トロッキー セドリック・ルノワール セシル・ボラン セルジュ・ラリヴィエール フィリップ・ジュゼット ソフィア・ルブット フランソワ・ソヴール |
配給 | ビターズ・エンド |
制作国 | ベルギー フランス イタリア(2008) |
上映時間 | 105分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「ガリレオ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2009-06-03
不景気な話題が尽きない今の日本ですが、この作品の主人公も、そんな逆境のなかで奮闘する女性です。出稼ぎ、偽装結婚、恋人との夢。物語は問い掛けます。大切なものは何ですか? お金ですか? 国籍ですか? 主人公は苦悩します。そんな主人公と、私達に物語は更に問い掛けます。一番大切なものは何ですか?多くの人に観て欲しい作品です。