シネマ歌舞伎 ふるあめりかに袖はぬらさじ 作品情報
しねまかぶきふるあめりかにそではぬらさじ
幕末、尊王攘夷の機運が盛り上がる開港間もない横浜の遊郭・岩亀楼(がんきろう)。病で床に伏せった遊女の亀遊(中村七之助)を見舞いに吉原の頃から顔なじみだった芸者・お園(坂東玉三郎)が来る。そこで園は、亀遊が通辞の藤吉(中村獅童)と恋仲であることに気づく。ある日、岩亀楼にアメリカ人のイリウス(坂東彌十郎)がやってくる。藤吉が通訳する中、唐人口と呼ばれる異人相手専門の遊女が呼ばれるが、イリウスはそこに居合わせた唐人口ではない亀遊を気に入り、ぜひ相手にと熱望する。岩亀楼の主人はイリウスから大金をせしめることができると見るや亀遊の身請けを承諾するものの、亀遊は藤吉との恋が叶わないことを儚んで自害してしまう。そのうちに、亀遊が自害したのは外国人への身請けを拒んだことが原因だという瓦版がまかれ、亀遊は一躍攘夷女郎のヒロインにまつりあげられる。そして、「露をだにいとふ大和の女郎花(おみなえし)ふるあめりかに袖はぬらさじ」という辞世の句を残したという話まででっちあげられてしまう。一方、岩亀楼には攘夷女郎がいたと評判が立ち連日客が押し寄せる。亀遊の話を聞きたがる客にお園が話をするうちに、どんどん話が大きくなり、脚色されていってしまう。5年後、攘夷党の集まりが岩亀楼で開かれ、例によってお園が呼ばれ、亀遊の話をすることになる。手馴れたお園は流暢に話をし、最後に辞世の句を歌うと、それが脚色であることがばれてしまう。怒った攘夷党の侍に刀を向けられ、今後一切この話をしないように脅かされる。一命を取り留めたお園は、一人、降る雨を眺めながら酒をあおるのだった……。
「シネマ歌舞伎 ふるあめりかに袖はぬらさじ」の解説
幕末、尊王攘夷が叫ばれる中、自害した一人の遊女が攘夷女郎として祀り上げられていくのに一役買った芸者の姿を描く舞台。2007年12月に歌舞伎座で歌舞伎として初上演された有吉佐和子原作の同名作品をHD高性能カメラで撮影。出演は坂東玉三郎、中村獅童、中村七之助、市川海老蔵、坂東三津五郎ほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2008年5月31日 |
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キャスト |
原作:有吉佐和子
出演:坂東玉三郎 中村獅童 中村七之助 中村福助 坂東彌十郎 河原崎権十郎 市川海老蔵 市川右近 片岡市蔵 市川猿弥 上村吉弥 市川笑也 尾上松也 坂東新悟 市川笑三郎 市川春猿 市川寿猿 市川男女蔵 片岡亀蔵 大谷友右衛門 市川段治郎 中村勘太郎 市川門之助 中村橋之助 坂東三津五郎 中村勘三郎 |
配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(2008) |
上映時間 | 160分 |
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