花はどこへいった 作品情報
はなはどこへいった
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。
「花はどこへいった」の解説
ベトナム従軍経験を持つ夫の死を機に、妻である坂田雅子がベトナムへ飛び、枯葉剤被害の現状を記録したドキュメンタリー。過酷なベトナムの現状と夫への追憶を交差させ、反戦と平和への願いを描く。製作・監督・撮影・編集は坂田雅子。マグナム写真家のフィリップ・ジョーンズ・グリフィスが撮影協力として参加している。2003年春、フォト・ジャーナリストのグレッグ・デイビスは、入院後わずか2週間で亡くなった。享年54、死因は肝臓がんであった。米軍兵士としてベトナム戦争に送られた過去を持つ彼の死について、友人から当時浴びた枯葉剤が原因ではないかと示唆された妻の坂田雅子は、夫への追憶と枯葉剤への疑問からベトナムへ行くことを決意する。10代でベトナムに送られたグレッグは、帰国後、祖国を捨て日本で活動を開始。戦争加害者であると同時に被害者ともなり、深く傷ついた心と身体を癒すようにベトナムを幾度も訪問していた。彼女は、彼が所属していた米軍基地があるロンタンを皮切りにベトナム各地を訪れる。彼女が目にしたのは、ダイオキシンを含む枯葉剤が、ベトナムの人々と大地を蝕み続けている現実であった。戦後30年を経て、今なお世代を越えて重い障害を持った子どもたちが生まれているのだ。ホーチミン市の産婦人科病院、ツーズー病院の一角に設けられた“平和村”では、100人以上の障害を持った子どもたちが生活し、アメリカ人の元兵士によってハノイ郊外に建設された“フレンドシップ・ヴィレッジ”では、枯葉剤の被害者である多くの子どもらが共同生活を送っていた。一方、地方の村には、生まれながらの障害を負った子どもたちとその家族が暮らしている。彼らには、治療やリハビリといった医療を受ける余裕はなかった。貧困と困難の中にありながらも、愛情と深い絆によって結ばれた被害者とその家族たち。これらの出会いの中から、彼女はこれからを生き続ける力を与えられ、グレッグが彼の仕事を通じて伝えようとしていた反戦や平和への意思にあらためて気付かされるのであった。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2008年6月14日 |
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キャスト |
監督:坂田雅子
出演:グレッグ・デイビス フィリップ・ジョーンズ=グリフィス グエン・ティ・ゴック・フォン |
配給 | シグロ |
制作国 | 日本(2007) |
上映時間 | 71分 |
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