マンデラの名もなき看守 作品情報
まんでらのなもなきかんしゅ
1968年、南アフリカ共和国。アパルトヘイト政策により、黒人には投票権がなく、住居や就職、教育でも差別されていた時代。ジェームズ・グレゴリー(ジョセフ・ファインズ)は、国内一の刑務所と名高いロベン島に看守として赴任する。そこで彼は反政府運動の首謀者ネルソン・マンデラ(デニス・ヘイスバート)の担当を命じられる。コーサ語を話せるグレゴリーに、黒人たちの秘密の会話をスパイさせることがその狙いだった。妻グロリア(ダイアン・クルーガー)とともに異例の出世を喜んでいた人種差別主義者のグレゴリーだったが、刑務所内でも堂々と振舞うマンデラの姿に特別な印象を抱く。しかし、面会に来た夫人とマンデラの会話をグレゴリーが上司に報告したことで、彼の息子が暗殺される。普段の落ち着きが嘘のように息子の死を悲しむマンデラの姿に、同じ父親としてグレゴリーは深く同情。そして、グレゴリーの中で、“危険なテロリスト”というマンデラに対するイメージが次第に覆され、“人種を超えて平和に暮らせる世界”を目指すというその思想に共感していく。1975年のクリスマス。グレゴリーは、二年ぶりに面会する妻に贈りものを渡したいというマンデラの願いを聞き入れる。しかし、その行動は大きな問題となり、黒人びいきと罵られたグレゴリーの一家は孤立。彼は転属を願い出て、マンデラの元を去る。1982年、マンデラの長期投獄に反対する世界中の圧力に屈した政府は、彼をポールスムーア刑務所に移送する。グレゴリーはそこで再びマンデラの担当となり、二人は再会。しかし、もはやグレゴリーは無教養な人種差別主義者ではなかった。武装闘争が激化する中、南アフリカは真っ二つに割れる。“黒人びいきの子供は殺す”と脅されるグロリア。それでもグレゴリーは、マンデラの輝く瞳の中に未来と希望を見出していた……。
「マンデラの名もなき看守」の解説
南アフリカ共和国初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ。「ペレ」、「愛の風景」で二度のカンヌ映画祭パルム・ドール受賞歴を誇るビレ・アウグスト監督が、刑務所に収容されていた当時の彼と一人の看守との交流を描いた感動作。出演は「恋におちたシェイクスピア」のジョセフ・ファインズ、「エデンより彼方に」のデニス・ヘイスバート。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2008年5月17日 |
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キャスト |
監督:ビレ・アウグスト
出演:ジョセフ・ファインズ デニス・ヘイスバート ダイアン・クルーガー パトリック・リスター シロー・ヘンダーソン タイロン・キオー ミーガン・スミス ジェシカ・マニュエル フェイス・ンドゥクワナ テリー・ペト クライブ・フォックス ジェニファー・スタイン アンドレ・ジェイコブス ダニー・キオー |
配給 | ギャガ・コミュニケーションズ |
制作国 | フランス ドイツ ベルギー 南アフリカ(2007) |
上映時間 | 117分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:3.5点★★★☆☆、2件の投稿があります。
P.N.「あやりん」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2008-06-01
指導者マンデラは長年獄中生活を送り、その彼を一番近くで見つめ続けた1人の看守。その看守も実はマンデラの影響を受けていく…。黒人へのあからさまな人種差別を疑問に思うようになる看守の心の動きが丁寧に描かれています。そして時代は動き、マンデラ解放へ…。ほんの少し前には世界にはあんな時代もあったのか・と愕然としました。