P.N.「水口栄一」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-06
この映画を観て、とても感動した。これは何よりも唐十郎さんの真摯な生き方が伝わってくるからだ。唐十郎さんが5月4日に亡くなられた。御冥福をお祈り申し上げます。過去を振り返れば、私は昔から演劇が大好きだった。だから唐十郎さんの大ファンだった。状況劇場の頃から紅テントの公演もよく行ったものだ。また大阪でトークショーをされたこともあり、出かけて熱心に聞いていたことがある。それだけにこの映画はひじょうに興味深かった。私は唐十郎さんのライバルとされた劇作家の寺山修司さんのことを思い出さずにはいられない。私は昔、東京の中野で寺山修司さんのお話を直接聞くチャンスにも恵まれたが、寺山修司さんは紅テントを都市の中の子宮と仰ったのだ。唐十郎さんの都市の子宮からの情熱を思うと、今も胸が熱くなる。これは素晴らしい作品だと思う。