殯の森 作品情報
もがりのもり
奈良県東部の山間地。自然豊かなこの里に、旧家を改装したグループホームがある。そこでは軽度の認知症を患った人たちが、介護スタッフと共同生活をしている。その中の一人、しげき(うだしげき)は、33年前に妻・真子(ますだかなこ)が亡くなってから、ずっと彼女との日々を心の奥にしまい込んで生きてきた。そして今、しげきは亡き妻の想い出と共に静かな日々を過ごしていた。グループホームへ新しく介護福祉士としてやってきた真千子(尾野真千子)もまた、心を閉ざして生きていた。息子を亡くしたことがきっかけで、真千子は夫(斉藤陽一郎)との別れを余儀なくされたのだった。ある日、亡き妻の思い出の詰まったリュックサックを、そうとはしらず手にとった真千子を、しげきは突き飛ばしてしまう。福祉士として自信を失う真千子を、主任の和歌子(渡辺真起子)は静かに見守り、そっと励ます。次第に、真千子は自分の生き方を取り戻し始め、やがてしげきと心打ち解けあっていく。ある夏の日、しげきの妻の墓参りに同行する真千子だが、途中で運転する車が脱輪してしまう。真千子が助けを呼びに行く間にしげきは森に入り込み、そのまま二人は森を彷徨う。長い夜が空け、朝、しげきは妻の亡骸の眠った場所を見つけ、土を掘り起こし、そこに思い出を埋める。それは、しげきが長年つけていた何十冊もの日記帳だった。眠るしげきの傍らで、真千子は遥か上空を飛ぶヘリコプターの音を聞くのだった。
「殯の森」の解説
互いに愛する家族を失った認知症の老人と女性介護士の交流を通し、人間の生と死を厳かに見つめる人間ドラマ。監督は「沙羅双樹」の河瀬直美。出演は「萌の朱雀」の尾野真千子と、これが映画初出演となるうだしげき。2007年カンヌ国際映画祭で審査員特別大賞(グランプリ)を受賞。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年6月23日 |
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キャスト |
監督:河瀬直美
出演:うだしげき 尾野真千子 渡辺真起子 斉藤陽一郎 ますだかなこ |
配給 | 組画 |
制作国 | 日本 フランス(2007) |
上映時間 | 97分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2020-03-02
本篇に出演した尾野真千子がヒロインの週刊誌のジャーナリスト役で好演し人間心理の内面を見詰めたドラマが松坂桃李と共演,原作・貫井徳郎「微笑む人」TVAsahi系だった…