いのちの食べかた 作品情報
いのちのたべかた
家畜の豚は主に人工受精によって生殖する。1頭の雄から複数の雌を受胎させていく。産まれた子豚は、去勢と犬歯切除を施され、発育段階に応じて飼育施設を移動させられる。豚の食品加工作業。豚を機械の中に追い込み、そこで屠畜を行う。ベルトコンベアーで運ばれ、体毛を焼きおとす。腹部を切開、鋭利な刃物で解体作業が行われていく。内臓除去後、食用部位を選別、腹の中の脂肪もバキュームで吸い取られる。従業員によって、食べることのできない足や指が切除される…。大型の立体孵卵器。鶏の卵は21日で孵化する。養鶏場では、数万羽の鶏を2~6羽ずつケージで仕切って飼っている。飼料を配る装置、産み落とされた卵を集めるベルトコンベア。肉になる鶏(プロイラー)が、集鳥機でかき集められカゴに詰め込まれる。加工工場では、頚動脈を切開し放血、脱毛処理が行われている。従業員はヘッドフォンを装着しながら作業を行う…。牛舎。「敷き料」というワラのようなものが、牛たちに吹き付けられている。発情した雌牛に乗駕しようとした雄牛から、精子を採取する。人工授精用の精子は希釈され、商品として使用される。牛の屠畜処理では、まず頭部に衝撃を与え意識を失わせる。血抜きを行い、第1胃の内容物も鼻や口から排出される。皮は機械で巻き取りながら剥がされる。加工が終わった工場では、専用洗浄機ですみずみまで洗浄や消毒が行われている…。ホースによって漁船に吸い上げられたサケが、加工工場でわずか数秒の機械処理で解体される。プールいっぱいに浮かんだりんごは、次の工程を待っている。ひまわりの種子収穫のために、枯凋剤が飛行機から撒かれる。巨大なマジックハンドで揺すぶり落とされるアーモンドの実。地下へ降りていくエレベーターに、岩塩を採取する作業員が乗り込んでいく。
「いのちの食べかた」の解説
我々が普段なにげなく口にする「食料」の生産・加工現場を描いたドキュメンタリー。オーストリアのドキュメンタリー作家、ニコラウス・ゲイハルター監督がおよそ2年間をかけて取材・撮影した。詳しい説明やナレーションを一切排し、現代社会の実情を淡々と切り取っている。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年11月10日 |
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キャスト | 監督:ニコラウス・ゲイハルター |
配給 | エスパース・サロウ |
制作国 | オーストリア ドイツ(2005) |
上映時間 | 92分 |
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