カート・コバーン アバウト・ア・サン 作品情報
かーとこばーんあばうとあさん
当時悪意のこもった中傷記事を浴びせられたニルヴァーナのヴォーカル、カート・コバーンとその妻コートニー・ラヴは、『ローリング・ストーン』で特集記事を書いたマイケル・アゼラッドに、彼らの見解を書いてくれるように頼んだ。二人は彼を家に招き入れ、生い立ちや、麻薬などについても、嘘偽りなく答え、キッチンで話は続けられた。カート・コバーンは、自分の知名度を使い、新旧問わず、彼が尊敬するミュージシャンやバンドを後押しするために、前座に起用し、ライブでカバーしたり、彼らのTシャツを着たり、才能はあるのにブレイクする機会がない人たちへの大いなるリスペクトを送り続けた。レッドベリー、マッドハニー、ヴァセリンズから、幼い頃に聴いたクイーンや、MTVアンプラグドでもカバーしたデヴィッド・ボウイの曲などが流れ、彼がいつ頃、なぜそうした音楽に惹かれたのかにも時折触れられる。親密な環境で語られる生い立ちや駆け出しの頃の夢などは、尊大なロック・スターの発言ではなく、一人の人間/子供によるものだ。世界を席捲する前の、故郷のアバディーン、ボヘミアンな学生街のオリンピア、そしてブレイクを果たしたシアトルといったアメリカ北西部の街の風景や人々の映像と共に、彼の肉声が、あたかも私たちと一緒に旅しているかのように、静かに響く。そこには、傷つきやすく、繊細で、きらきらと夢を語る一人の少年としての、妻と娘を愛し、家族を守ろうとする愛すべき家庭人としての、そして、まるで老人のように現実に疲れ、やつれ果てた彼の姿があった。この作品では、実際に彼の住んだ家、初めて一人暮らしをした一軒家、バイトをクビになったリゾートホテルなど所縁のある街が映し出される。彼が確かにそこにいたという痕跡を感じながら、その道のりを一緒に旅することで、彼という人間の一部、またそこから生まれた音楽を、少しだけ理解できるようになるかもしれない。
「カート・コバーン アバウト・ア・サン」の解説
1994年に27歳という若さで他界したニルヴァーナのヴォーカル、カート・コバーンにマイケル・アゼラッドが『病んだ魂(原題:COME AS YOU ARE)』のために行った25時間に及ぶインタビューのテープを使用したドキュメンタリー。監督は「Gigantic~A Tales of Two Johns~」のAJ・シュナック。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年8月4日 |
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キャスト |
監督:AJ・シュナック
原作:マイケル・アズラッド |
配給 | ショウゲート |
制作国 | アメリカ(2006) |
上映時間 | 97分 |
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