黒い眼のオペラ 作品情報
くろいめのおぺら
マレーシアの首都、クアラルンプール。怪しげな賭けに手を出したシャオカン(リー・カンション)は、瀕死の重傷を負い、夜の街を彷徨っている。いよいよ行き倒れかというその時、大きなマットレスを運んでいる労働者たちに拾われ、その中の一人ラワン(ノーマン・アトン)の手厚い看護を受けることになる。傷ついたシャオカンの体を手当てするうちに、ラワンは穏やかで満ち足りた気持ちになっていくのだった。一方、小さな食堂で働いているシャンチー(チェン・シャンチー)もまた、女主人(パーリー・チュア)の寝たきりの息子を看病している。屋根裏部屋に住み込み、朝から晩まで過酷な労働の日々。そんなシャンチーは、ある日偶然シャオカンと出会い、花に吸い寄せられる蝶のように惹かれていく。少しずつ傷が癒えていく中で、シャオカンは自分がラワンとシャンチーとの間を彷徨っていることに気付く。まるで野良猫のように注意を引くために彼らを挑発してみせたかと思うと、蛾のように彼らのもとから自由に飛び立っていく。そしてシャンチーの女主人もまた、寝たきりの息子にどこか面影の似たシャオカンに惹き付けられていく。やがて深い霧がこの町を覆う。その濃密な空気の中で、彼らは安らぎの場所を探すことができるのだろうか……。
「黒い眼のオペラ」の解説
マレーシアの首都、クアラルンプール。そこは様々な人種が入り乱れるアジアの吹き溜まり。一文無しの旅人、出稼ぎ労働者、怪しげな賭博師たち、瀕死の旅人を介抱する男、寝たきりの男を介護する女。湿気を含んだ街並み、モーツァルトからチャップリンまで全編にあふれる音楽、建設半ばで打ち捨てられたオペラハウスのような巨大な廃墟。ツァイ・ミンリャン監督が故郷マレーシアを舞台に描く切なくも哀しい愛の物語。主演は、ツァイ監督映画にすべて主演しているリー・カンション(李康生)。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2007年3月24日 |
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キャスト |
監督:ツァイ・ミンリャン
出演:リー・カンション チェン・シャンチー ノーマ・アトン パーリー・チュア |
配給 | プレノンアッシュ |
制作国 | 台湾 フランス オーストリア(2006) |
上映時間 | 118分 |
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