孔雀 我が家の風景 作品情報

くじゃくわがやのふうけい

感受性が鋭く、自由に憧れるウェイホン(チャン・チンチュー)は、家族の中で浮き上がっている。工場の仕事が気に入らず、両親が彼女のために用意した保育所での新しい仕事にも身が入らない。ある日、ウェイホンは、空から降ってきた落下傘部隊の将校に出会い、恋心を抱く。そして部隊に志願するが、入隊は認められなかった。夢が叶わず、拒食症になるまで落ち込んだ彼女は、ある日、自前で落下傘を縫い合わせ、自転車の後部につけて町中を走り回り、人々を驚かせる。彼女の兄ウェイクオ(ファン・リー)は、幼児の頃の脳感染が原因で精神障害を患っていた。両親は彼をかばい、家族ぐるみで体の大きな兄の面倒を見なければならなかった。兄の世話を負担に感じた姉と下の弟のウェイチャン(ルゥ・ユウライ)は、ある夜、兄にネズミ駆除の毒薬を飲ませようとするが母親に見つかってしまう。母親は何も叱らない代わりに、翌朝の食卓の席で、同じ毒を家族に見せ付ける。ウェイクオの人生を不憫に思う母は、ある日、足の不自由な娘ジンズィに彼の嫁になってくれるよう懇願する。ウェイクオと二人で屋台を出す資金を出資することを条件に、ジンズィは彼と結婚する。弟のウェイチャンは、兄を中心にした家族の鎖から逃れたいと思い、故郷の町を飛び出してしまう。やがて彼は、前夫との子を持つ年上の妻を連れて帰ってきた。やくざな生活の始末のためか、彼は一本指を失っていた。彼は自分が将棋に興じる間、妻を場末の遊興場で歌わせ、金を稼がせる自堕落な生活を始める。そして1984年の冬がやってきた。動物園に集まった家族は、檻の前で孔雀が羽を広げるのを待っていた。姉は運転手の夫と離婚し、故卿に戻っていた。兄とジンズィの屋台は繁盛し、裕福になっていた。しばらく待っても一向に羽根を開かない孔雀をあきらめ、彼らは動物園を去っていく。すると一羽の孔雀が、その優雅な尾羽をいっぱいに広げてみせるのだった。

「孔雀 我が家の風景」の解説

1977年。文化大革命が終わり、復興への道を歩み始めた中国を舞台に迷いながら、歩きはじめた、ある一つの家族の愛の年代記が描かれる。「さらば、わが愛 覇王別姫」の撮影監督であるクー・チャンウェイの監督デビュー作。ベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年2月17日
キャスト 監督クー・チャンウェイ
出演チャン・チンチュー ファン・リー ルゥ・ユウライ フォアン・メイイン チャオ・イーウェイ リウ・レイ ユィ・シャオウェイ ワン・ラン シー・ジュンホイ アン・ジン リウ・グオナン ワン・インジエ ヅォン・ピン ヤン・モン リー・ウェンイン ゴン・ナー ワン・トン リン・ピン パオ・ジェンジャン
配給 キネティック=アルゴ・ピクチャーズ
制作国 中国(2005)
上映時間 136分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:36

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