蝶採り 作品情報

ちょうとり

フランス郊外の古い城館に、持ち主であるマリ=アニエス・ド・バイオネット(タマーラ・タラサシヴィリ)と彼女のいとこ(ナルダ・ブランシェ)が召使と共に住んでいる。車椅子に乗っているマリ=アニエスは城内でピストル射撃を、いとこは町のオーケストラに参加したり、弓を使って池で魚を獲ったり、屋外でゲームを楽しんだりと、二人はそれぞれのんびりと日々の暮らしをエンジョイしている。彼女たちのお隣さんは公証人アンリ・ド・ランパデール(アレクサンドル・チェルカソフ)。現在、彼の館には、大金持ちのマハラジャ(サシャ・ピアティゴルスキ)が滞在している。アンリは、老婦人たちの城館を日本企業に売却斡旋しようとたくらんでいるが、マリ=アニエスのいとこはかたくなにこれを拒否。ところがそんなある日、城館に亡き将官(オタール・イオセリアーニ)の霊が現れマリ=アニエスが急死してしまった。葬式に合わせてロシアからマリ=アニエスの妹エレーヌとその家族もやってくる。遺族が揃ったところで公証人アンリの口からマリ=アニエスの遺言が発表される。その内容は「遺産はすべて妹のエレーヌに」というものだった。葬儀が終わり、マリ=アニエスのいとこの老婦人はマハラジャと一緒に旅に出る。しかし彼らが乗った汽車はテロリストによって爆破されてしまい、彼らはあっけなく死んでしまう。二人の老婦人の亡き後、城館は日本企業に売却された。

「蝶採り」の解説

グルジア出身の名匠、オタール・イオセリアーニ監督の1992年の作品で、ナルダ・ブランシェは監督のパリの自宅の近所に住む老婦人をキャスティング。撮影はフランス映画界の名カメラマンで、現在イオセリアーニとコンビを組んでいるウィリアム・ルプシャンスキー。美術スタッフ兼キャストにはエマニュル・ド・ショヴィニ。この三人がコラボレートした記念すべき第一作。古い城館でのんびりと余生を楽しむ二人の老婦人と、彼女らの城館を売却しようとたくらむ隣人や親族たち。老婦人と隣人・親族の姿を対比させて、人を変えてしまうお金の力とはかなさ、予測のつかない人生の不思議さとおかしさが描かれる。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2004年6月19日
キャスト 監督オタール・イオセリアーニ
出演ナルダ・ブランシェ アレクサンドル・チェルカソフ アレクサンドラ・リーベルマン エマニュエル・ド・ショヴィニ ピエレット・ポンポン・ベラッシュ タマーラ・タラサシヴィリ オタール・イオセリアーニ
配給 ビターズ・エンド
制作国 フランス ドイツ イタリア(1992)
上映時間 118分

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最終更新日:2024-02-22 02:00:07

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