P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-07-23
スパイものの話としては、非常に平凡なストーリーですが、そこに新人CIAスパイのテストという設定を加えたことによって、実にユニークな作品となり、見ている間中、終始この発言や行動は現実のことなのか、テストなのかと疑念を抱かせるところが面白いなと思いました。
ロジャー・ドナルドソン監督の演出もソツがなく、アル・パチーノとコリン・ファレルのやりとりも見応えがありましたね。
しかし、残念だったのは、あまりにテストかもという設定がいつまでもつっかかってくるところ。
だから、ラストあたりに大ドンデン返しがあるんですが、普段ならもうそれだけでも十分驚けるんですが、深読みに深読みをしてしまうから、少しラストがあっけなく思えてしまいました。
謎も様々提示されるんですが、これで本当に終わり? と終始思ってしまって、終わり方がしっくり決まらないんですね。
しかし、全体としてこの映画は、スパイ映画らしい映画だと思いました。
アクションや大爆発で押し切るのではなく、嘘やハッタリや演技で相手を欺くというところに重点を置いたところに好感がもてましたね。