愛の昼下がり 作品情報
あいのひるさがり
パリの弁護士のフレデリック(ベルナール・ヴェルレイ)は郊外の高級集合住宅で、英語教師の妻エレーヌ(フランソワーズ・ヴェルレイ)と赤ん坊の娘アリアーヌと幸福に暮らしている。彼は時間に束縛されるのが嫌でジェラール(ダニエル・セカルディ)と共同で独立の事務所を開き、妻とも愛し合いながらもお互い干渉しない関係を保っている。ある日フレデリックの事務所に、大学時代の親友の恋人だったクロエ(ズーズー)が押しかけてきた。最初は迷惑顔のフレデリックだが、クロエが同棲相手と別れて新しい部屋を借りるのに付き合ったのをきっかけに、仕事のあいまを縫って彼女と会うのが楽しみになる。ある晩、クロエが無理にでも彼の助けが必要だといい、彼が妻に嘘をついて時間を空けてやると、約束をすっぽかして行方不明になった。それからしばらくしてフレデリック夫妻は長男のアレクサンドルが生まれた。エレーヌが職場に戻るので、夫婦は若いイギリス人の子守を雇う。子守はフレデリックの視線も気にせず裸で部屋を走り回るが、エレーヌは気にもしようとしない。そして「ギリシャに休暇に行っていた」クロエが舞い戻ってきた。やがて彼は再び彼女と付き合いはじめ、仕事もなく男から巻き上げた金が底をついてきた彼女のために仕事を世話してやる。定休日の月曜にクロエは一人で棚卸しをするから、フレデリックに来るように言う。クロエは彼の目の前で服を着替えて下着姿になった。彼女はフレデリックを愛しているといい、彼の子供が欲しいという。そして次の月曜日の昼下がり、フレデリックがクロエの部屋にいくと彼女はシャワーを浴びていた。彼に裸の体を拭かせ、そのままベッドに横たわるクロエ。ついにフレデリックはタートルネックのセーターを脱ぎかけるが、そこで目の前の鏡に映った自分を見る。彼はそのまま部屋を去り、自宅に戻った。フレデリックはエレーヌに日曜日以外の昼下がりに君に会いたかったのだといい、彼女は涙を流す。二人はそのまま夫婦の寝室へ。
「愛の昼下がり」の解説
ヌーヴェル・ヴァーグの旗手だったエリック・ロメール監督が60年代から70年代初頭にかけて発表した恋愛喜劇の連作シリーズ「六つの教訓話」の最後の一編。製作は「ママと娼婦」のピエール・コトレル。撮影は「モード家の一夜」「クレールの膝」など70年代のロメール映画には欠かせない名匠ネストール・アンメンドロス。美術はニコール・ラシーヌで、ロメールの現代ものでは珍しく一部の屋内シーンにはスタジオ・セットが使用されている。音楽はアリエ・ジエラッカ。録音のジャン=ピエール・リュー、編集のセシル・デキュジスは「モード家の一夜」「クレールの膝」に続いての参加。出演は主人公夫婦に実生活でも夫婦の「ゴダールの決別」のベルナール・ヴェイルレイとフランソワーズ・ヴェルレイほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1996年2月3日 |
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キャスト |
監督:エリック・ロメール
出演:ベルナール・ヴェルレー ズー・ズー フランソワーズ・ヴェルレイ ダニエル・セカルディ マルヴィーナ・ペーヌ バベット・フェリエール |
配給 | シネセゾン |
制作国 | フランス(1972) |
上映時間 | 98分 |
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