P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-06-01
この「学校」は山田洋次監督の念願作で、東京の下町の夜間中学の熱血教師と、世代も国籍も異なる7人の教え子たちとのヒューマン・ドラマ。
テレ臭くなるほど真面目で一途な内容だが、それぞれにクセのある人物が織りなす笑いが、ふんだんに盛り込まれていて、泣かずにはいられない場面もある。
時代や家庭、社会や教育の現場から、様々な事情ではみ出した彼らが、夜間中学という教育の現場で、活き活きと学ぶ(遊ぶ)さまは、感心するし、尚且つ、面白いのだ。
ただ、西田敏行の熱血先生が、独り寂しく故郷で病死した、田中邦衛の不幸な人生と彼の思い出を語った後、いきなり正面きって、幸福ってどういうことなのだろうと切り出したのには、正直、唖然とした。