アンモナイトのささやきを聞いた 作品情報

あんもないとのささやきをきいた

鉱物学者の助手を務める「兄」には、小さい頃から深い愛情で結びつけられてきたかけがえのない「妹」がいた。妹は現在、重い病気でひとり病院で治療に専念している。ある日、兄のもとにその妹から螺旋模様の手紙が届いた。この手紙をきっかけにして、兄は現在と過去、現実と虚構の区別が失われていく様々な夢を見ることになる。こうした夢の途中で兄は様々な象徴的人物や出来事を経験し、夢に導かれながら妹との記憶をたどり直し、兄と妹をつなぐ奇妙に屈折した愛情のドラマに入り込んでいく。アメジスト(紫水晶)をめぐり、年老いた私かも知れない老人と出会う最初の夢。母の思い出をめぐる第2の夢。螺旋模様の透かし絵だけが書かれた手紙をめぐる第3の夢。田舎の古い映画館に誘われて、S・オージ作「ボタン」という幻燈を見る第4の夢。病室から妹を連れ出して海に出てみると、海辺では巨大な朽ちたアンモナイトがあり、それが突然ごうごう音を立てて燃え上がる最後の夢。……ふたたび深い夢に吸い込まれていった兄は、青く澄んだ海の中に溶けていった。

「アンモナイトのささやきを聞いた」の解説

宮沢賢治と妹トシの関係をモチーフとした幻想の物語。8ミリ、16ミリの短編映画で独自の世界を築いてきた山田勇男の脚本・監督による初35ミリ作品で、撮影は麻生知宏、音楽は「ザ・ガーデン」のサイモン・ターナーが担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1992年7月25日
キャスト 監督山田勇男
出演サエキけんぞう 石丸ひろ子 藤田哲也 押部麗奈 押部麗央 一原有徳 木村威夫 橋本一子 花輪和一 鈴木翁二 森雅之
出演(声)宮内幸平
配給 ユーロスペース
制作国 日本(1992)
上映時間 70分

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最終更新日:2022-12-02 02:00:04

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