遺産相続 作品情報
いさんそうぞく
東京下町の中小企業・セントラル工芸は、マネキンを製造、販売する会社で、社長は藤島元春。専務はその内縁の妻である喜久恵。重役は喜久恵の連れ子である和仁と里実という典型的な同族会社である。ある日、総務課長の勅使瓦と共に釣りに出かけた藤島は、そこで崖から転落死してしまう。こうして藤島家の遺産戦争が始まった。藤島は人一倍心身強健だっただけに遺言状はない。よって法律通り、遺産は妻と子供たちで半分ずつ分配されることになる。ところがこの場合、妻とは別居中の本妻・静子のことで、妾である喜久恵には権利は一切ない。こう冷たく言い放つ弁護士・安西に喜久恵は怒り狂った。喜久恵は七年前に会社の四千株を自分名義にしてもらっているが、何とか実質的な妻としての相続権を勝ち取ろうと必死だった。子供達に裏切られた上、相続税を支払うために会社を売却せざるを得なくなっていたのだ。そして、藤島本葬の日、喜久恵は京都から勅使瓦の母・綾乃を呼び寄せた。実は綾乃も藤島の愛人で、勅使瓦は藤島の未認知の子だったのだ。この突然の新事実に、遺産分割は振り出しにもどることになった。里実との結婚を約束に喜久恵の側についた勅使瓦によって、喜久恵が有利になってくるが、そのために藤島家は崩壊へと向かっていくのだった。そしてそんな中、里実と勅使瓦の結婚式が行われようとしていた。ところが里実は別れた不倫相手のことが忘れられず、その彼を追って失踪。場内は大混乱となるがそんな時、再び安西が現われ、喜久恵に「静子は遺産の半分の相続権を認めた」と伝えるのだった。
「遺産相続」の解説
ある中小企業の社長の突然死によって巻き起こる遺族たちの欲望を剥き出しにした遺産戦争を描く。脚本は「社葬」の松田寛夫が執筆。監督は「タスマニア物語」の降旗康男。撮影は「極道の妻たち 最後の戦い」の木村大作がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1990年10月20日 |
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キャスト |
監督:降旗康男
出演:佐久間良子 宮崎萬純 野々村真 清水美砂 尾美としのり 竜雷太 風間杜夫 小川真由美 佐藤B作 美加里 神山繁 宮下順子 西端弥生 東野幸治 今田耕司 大方斐紗子 掛田誠 金子真美 長江英和 江藤漢 北村総一朗 曽根晴美 斉藤晴彦 高樹陽子 泉ピン子 河原さぶ 光石研 柳沢慎吾 |
配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1990) |
上映時間 | 109分 |
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