白い通り魔 作品情報

しろいとおりま

競艇場の現金輸送車が、岸壁のある道路にさしかかった。これを尾行していた一台の乗用車が、やにわに追越して前をさえぎった。輸送車は横転、運転手は失心、護衛の新井警官がピストルを抜こうとした瞬間、乗用車から飛び降りた男に殴打されて倒れた。彼らはすばやく現金の木箱を奪って逃走した。警官を殴ったのが安川誠、もう一人が高村不二夫、女は佐藤靖子という、いずれも二十歳前後の若者たちの犯行だった。三人を乗せた車は、川端で待つ中本運送店の店員松山三郎の前で止った。木箱を三郎のオート三輪に積み、不二夫は車を川に突落し、用意してあった自転車で立ち去った。三郎は店の片隅に木箱を隠した。同じ店員の吉村達治はこれをみて、中をみると莫大な紙幣がつまっていた。達治は昔、母を寝取った男を半殺しにした暗い過去を持っていた。今は権藤刑事の好意で立派に更生していた。それだけに三郎の身を心配した。捜査陣の権藤刑事らは、オート三輪のタイヤの跡から、中本運送店に聞き込みを入れた。三郎は母と姉の道子の貧しい生活を助けるために、分け前を不二夫に要求した。一方、新井警官が死亡した。誠は殺人罪を犯したことになった。達治は三郎に自首を勧めた。不二夫と誠は三郎を殺害しようとして争った。その時、誠は足をすべらし崖下に転落した。三郎は誠を殺したと思って、その日から姿を消した。道子と達治は三郎を探しているうちに、いつしか恋しあうようになった。達治は三郎を漁具置場でみつけて、道子を呼びにやった。が、三郎は猟銃を達治につきつけそばの鉄塔に逃げた。権藤刑事や達治も後を追って登った。緊張の一瞬、三郎は遂に捕った。不二夫も靖子の頼みで自首した。ひかれて行く三郎の後姿、達治と道子が新しい幸せを祈りながら、いつまでも見送っていた。

「白い通り魔」の解説

池田一朗の原案から池沢敦が脚本を書き「旋風家族」の小石栄一が監督したアクション・ドラマ。撮影は「東京べらんめえ娘」の三村明。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督小石栄一
出演中村賀津雄 吉川英蘭 有光洋二 佐久間良子 風見章子 北川恵一 三島雅夫 月丘千秋 石森武雄 斎藤紫香 吉川満子 小林裕子 十朱久雄 不忍郷子 立花良文 須藤健 清村耕次 南廣 菅沼正 高田博 中村歌昇 石島房太郎 曽根秀介
配給 東映
制作国 日本(1959)
上映時間 85分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:46

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