風と女と旅鴉 作品情報
かぜとおんなとたびがらす
父が残した悪名に追われた銀次が、十年振りに故郷へ帰る道すがら、年輩のやくざ刈田の仙太郎と知りあった。二人は目指す宿場にたどりついたところを強盗と間違われ、銀次は鉄砲に撃たれて甚兵衛の家にかつぎこまれた。仙太郎が甚兵衛の娘おちかに語ったところでは、彼には昔喧嘩で命を落した倅があった。これが銀次に似ていて、何か他人とは思えない。おせんもまた銀次に、ほのかな想いをよせるのだった。銀次の傷がいえると、仙太郎と銀次は両替屋銭屋庄兵衛門の用心棒に雇われたが、悪貸元鬼鮫一家の身内、片目の寅吉、三次が銭屋を強請りに来た。仙太郎は三次を捕えたが、銀次は寅吉をにがし、町の人々から疑いをうける。その上、祭の夜、鬼鮫の半蔵は庄兵衛門を掴え、寅吉、三次のお礼として土蔵から金を頂戴するぞと威した。彼はまた、その場にいた銀次に、お前は五両の金と引き換えに寅吉を逃がしたと素っ破ぬいた。鬼鮫一家は庄兵衛門の倉から、千両箱を引いて行く。それを止めにかかった仙太郎に、半蔵はまた、お前は島帰りの兇状持ちだと、かくれた事実を明らかにした。人々の非難をうけて、遂に意を決した銀次と仙太郎。金がほしければ、指定の一軒家に来いと言った半蔵の申出に、喧嘩支度をととのえる。だが庄兵衛門は仙太郎一人で行けと言う。遂に怒った銀次は、一人で指定の一軒家に走った。これを追う仙太郎は、卑怯な半蔵の飛道具で足を撃たれる。だが、その時銀次の一刀は、半蔵の上にひらめき、仙太郎の危急を救った。人々の疑いが晴れた日、銀次は仙太郎をのこしていずこともなく去っていった。
「風と女と旅鴉」の解説
ベテラン成澤昌茂の久方振りのオリジナル・シナリオを、「源氏九郎颯爽記 白狐二刀流」の加藤泰が監督、同じく「源氏九郎颯爽記 白狐二刀流」の坪井誠が撮影した異色時代劇。「源氏九郎颯爽記 白狐二刀流」の中村錦之助、「夜の鼓」の三國連太郎、「丹下左膳(1958)」の長谷川裕見子、それに丘さとみ、進藤英太郎、薄田研二、殿山泰司らが出演している。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:加藤泰
出演:中村錦之助 三國連太郎 薄田研二 伊東亮英 殿山泰司 長島隆一 上田吉二郎 丘さとみ 長谷川裕見子 加藤嘉 進藤英太郎 河野秋武 星十郎 中村時之介 香住佐久良 矢奈木邦二郎 中村幸吉 遠山恭二 国一太郎 木下サヨ子 源八郎 熊谷武 |
---|---|
制作国 | 日本(1958) |
上映時間 | 90分 |
動画配信で映画を観よう! [PR]
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「風と女と旅鴉」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。