空の大怪獸 ラドン 感想・レビュー 2件
そらのだいかいじゅうらどん
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P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-07-22
ラドンの出現からラストに至るまで、全く間延びすることなく、ピシッと引き締まっている。
観る者を全く退屈させない鮮やかな作りになっていると思う。
舞台を阿蘇山や北九州に絞ったところ、主人公を記者や科学者、パイロットといった怪獣映画に便利な職業にせず、炭坑で働く若者に設定しているところも、ゴジラとは違ったものを作ろうという、作り手たちの姿勢が伺えていいと思いますね。
そのため若干、スケール感に欠けるきらいはあるが、ストーリーという点では「ゴジラ」と比べても遜色がないくらいだ。
ただ欠点もないではない。映像の繋ぎのぎこちなさ、メッセージ性の弱さ。
ラストのラドンの最期のわかりにくさなど。
とは言え、全体的にはよくできた映画であり、飛行する怪獣をどのように表現するかという円谷英二の挑戦は、やはり見どころ満載だ。
個人的には歴代怪獣映画の中でも特に好きな作品ですね。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-07-22
東宝三大怪獣の地位にありながら、バイプレイヤーとしての活躍が多いラドン。
この「空の大怪獣ラドン」は、そのラドン唯一の単独主演作だ。
公開は1956年。東宝の怪獣映画第三作目にして、初のカラー映画。
監督は、お馴染み本多猪四郎、特技監督は、もちろん円谷英二、原作は黒沼健という陣容だ。
初期の東宝特撮映画は、原作者に香山滋や中村真一郎など一流の作家を起用しているが、この作品でも黒沼健を起用しているのが要注目だ。
今ではほとんど知られていない作家だが、SFやミステリの翻訳・著作で活躍し、とりわけオカルト系については、多くの著作を残している。
この原作が功を奏したのか、この作品のストーリーが、なかなか悪くないのだ。
尺は短いものの、阿蘇山近くの炭坑町で起こったトラブルから殺人事件への発展、意外な犯人、そこから、さらに大きな事件へと連鎖し、やがて、ラドンの出現へと繋がる流れは非常に上手い。
しかも、テンポがいいんですね。