P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-08-23
本篇の音楽担当は黛敏郎,国立映画アーカイブニューズレターには映画音楽と映画音響の1950年代と云う論考が掲載されていて興味深い。その中のキーワードはミュジック・コンクレート。現代音楽にも通じ,反リアリズムなシュールレアリスム風も。溝口健二監督の遺作にしてフレッシュなタッチの新生面を感じさせる本篇の秘密はこんな音楽の挿入手法にもあるのかも知れない
あかせんちたい
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本篇の音楽担当は黛敏郎,国立映画アーカイブニューズレターには映画音楽と映画音響の1950年代と云う論考が掲載されていて興味深い。その中のキーワードはミュジック・コンクレート。現代音楽にも通じ,反リアリズムなシュールレアリスム風も。溝口健二監督の遺作にしてフレッシュなタッチの新生面を感じさせる本篇の秘密はこんな音楽の挿入手法にもあるのかも知れない
NHKラジオ深夜便のアーカイブで聴いた「女優が語る私の戦後」若尾文子の回。幼き日,疎開先の仙台空襲後の焼け野原,寮生活,長谷川一夫との出逢い,大映時代の徹夜続きの日々,そして本篇撮影での地獄体験。俳優をギリギリ迄追い詰めて行く溝口監督の演出法。役に為りきる若尾の苦心談等一際貴重な内容何だ
世界に誇れる巨匠・溝口健二監督の遺作ながら,「浪花悲歌」の様なアグレッシブでドラマ性に充ちた作品としてバイタリテイを感じさせるんだね。弱い立場とは云え強かに生き延びる夜の女たちを廻る人生劇場。