だれの椅子? 作品情報

だれのいす

ある高校に英語教師の沢村恵子が赴任してきた。校長の宮川女史は、校内を案内して廻ったが、その時三年A組では、国語教師菅原謙一が「母と息子」をテーマに生徒たちとディスカッションの最中だった。ところが、テーマは結婚、恋愛にまで発展し、やがて恵子の身上調査へと波及していった。この型破りな授業参観を見ていた恵子は、菅原の純朴な人柄に惹かれてしまった。その日、恵子と菅原はお寺の境内で、菅原の教え子金沢正雄の言い争う声を聞いた。正雄の母たま子は二号で、息子を連れて亡夫の墓参に来たところ、本妻の信子に出くわしてしまったのだった。その場は、菅原の仲裁でおさまったものの、正雄の受けたショックは大きかった。それから二ヵ月。菅原は、恵子をたま子の経営する小料理屋「まさご」に誘った。そして事実を知って悩む正雄をなだめるのだった。そんな折、正雄は信子から夕食に招待され、心の痛手は消え去ってしまった。ある日恵子は宮川女史に呼ばれて、彼女の家を訪れた。ところが、それは女史が甥の次郎に恵子を会わすためだった。翌日学校に次郎が入院したという知らせが入った。昨晩、彼は恵子を送った帰りに、暴漢に襲われたということだった。恵子は早速見舞った。やがて、次郎の全快祝のパーティが開かれた。賑やかな雰囲気に、恵子の心ははずんだが、次郎の両親から結婚話をもちかけられて動揺した。恵子が正式にプロポーズされたのは、それから数日後のことだった。恵子は早速菅原に気持をうち明けたが、彼から期待した言葉は帰ってこなかった。やがて恵子と次郎の、挙式がおこなわれた。菅原が憤然と立上ったのはその時だった。菅原は恵子に愛を告白したのだ。列席者は一瞬、唖然としたが、次郎はそんな二人の姿を見て、幸せを祈るのだった。恵子は菅原の言葉を聞いた途端に心を決めた。結婚の相手は彼以外にはいない、と。

「だれの椅子?」の解説

石坂洋次郎の原作(「週刊明星」連載)を、「花の恋人たち」の三木克巳が脚色し、「ザ・スパイダースの大騒動」の森永健次郎が監督した青春もの。撮影は「ぼん太の結婚屋 いろいろあらァな田舎ッペ」の小栗準之助が担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督森永健次郎
原作石坂洋次郎
出演吉永小百合 渡哲也 杉良太郎 山本陽子 渡辺智子 北林谷栄 高野誠二郎 三宅邦子 藤間紫 坪内美詠子 永井秀和 川口晶 長浜鉄平 武藤早奈枝 菊田一郎 三島雅夫 市村博 亀山靖博 光沢でんすけ
配給 日活
制作国 日本(1968)
上映時間 88分

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最終更新日:2024-09-09 02:00:04

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