妖怪百物語 作品情報

ようかいひゃくものがたり

豪商利右衛門は豊前守や町内の権力者を招き、百物語という怪談の会を催した。これは、怪談がひとつ終るごとに灯をひとつずつ消していくもので、最後の灯が消えたとき妖怪が出ると言われている。そのため、終りには、必ず、つきもの落しのおまじないをすることになっていた。利右衛門は寺社奉行の豊前守と結託して、貸した金のかたに下町の甚兵衛の長屋を取り壊し、岡場所をつくろうとしていたのだが長屋の人たちの反対にあっていた。そこでこの会を催したのだが、百物語が終っても利右衛門はおまじないもせず、来客に小判の包みを土産にして帰した。異変はすぐに起った。来客はその帰途、“おいてけ堀”の不気味な声におどされ小判はすべて堀の中に吸い込まれていったのだ。一方、忍び込んでいた長屋の浪人安太郎は話の終る前に、小判の包みを持ち出して甚兵衛に渡していた。甚兵衛はその金で借金を返したが、利右衛門は甚兵衛を重助に殺させて証文を奮ってしまった。一方、甚兵衛の娘おきくは、好色な豊前守の餌食になりかけていたところを、安太郎に救われた。しかし、長屋は、作業員たちによって取り壊されようとしていた。その時、様々な妖怪が作業員の目にうつり、彼らはおびえて逃げ出してしまった。その知らせに、利右衛門と重助は現場に急いだが、甚兵衛を殺した場所から巨大な“大首”が現われ、この妖怪に翻弄されて、二人はお互に相手を刺して死んでしまった。ちょうどその頃、豊前守の家にも妖怪が現われていた。狂ったように妖怪を斬ろうとする豊前守を見ていた安太郎は、寺社奉行の不正の証拠書類をつきつけたが、絶望した豊前守は自害して果てた。安太郎は幕府の目付役だったのだ。

「妖怪百物語」の解説

「大魔神逆襲」の吉田哲郎がシナリオを執筆し、「やくざ坊主」の安田公義が監督した怪談。撮影は「秘録おんな牢」の竹村康和。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督安田公義
出演藤巻潤 高田美和 平泉征 坪内ミキ子 ルーキー新一 林家正蔵 神田隆 五味龍太郎 吉田義夫 水原浩一 小倉康子 浜村純 杉山昌三九 花布辰男 伊達三郎 山本一郎 南部彰三 荒木忍 玉置一恵 近江輝子 小柳圭子 毛利郁子
配給 大映
制作国 日本(1968)
上映時間 79分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2020-07-09

色々な魑魅魍魎,妖怪が登場するラストシーンは地獄絵巻の如し哉,水木しげるの漫画「ゲゲゲの鬼太郎」とかある意味でフェリーニ映画風の大団円と一抹の寂寥も感じられて…

最終更新日:2024-07-25 02:00:07

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