日本侠客伝 浪花篇 作品情報

にほんきょうかくでんなにわへん

大正八年。横浜日東組の代貸し藤川宗次は、作業中に事故死した仲仕の弟勝男の骨を受け取りに大阪の浪花運送へやってきた。浪花運送は大坂南の博徒新沢一家が経営する荷受業で、社長の黒木は仲仕を借金で縛りへ牛馬のようにこきつかっていた。仲仕寅松からその非道振りを訴えられた藤川は、黒木を痛めつけた。怒った新沢は子分たちに藤川の後を追わせた。そんな藤川を救ったのは荷受業者半田とその弟分和田島であった。半田たちの仕事を奪おうとする新沢は、半田の下に逃げこんだ藤川を利用して、いやがらせを始めた。だが太腹の半田は、そんなことには動じなかった。そんなとき海軍大演習に向う石炭輸送船が機関の故障で大坂港へ寄港し、半田組はその陸送を請け負った。いやがらせでは動ぜぬと見た新沢は、仲仕たちを一人拾円というケタ違いの日当で売収した。約束の時限は迫り、少人数で陸揚げする半田や和田島は窮地にたった。がこれを知った藤川は仲仕たちに新沢の謀略を説いてまわった。仲仕たちもこれにめざめ、金をたたき返すと藤川の後に続いた。作業は無事終った。しかしその夜和田島は闇討にあい殺された。そんな時、新沢組の代貸し冬村が刑を終えて出所した。冬村は組の横暴を認め、この結着は必ずつけると約束して、いきりたつ藤川を押えた。だが遊廓に働く冬村の女房千代はいまでは新沢に身うけされ、新沢も冬村に冷かった。一方子分寅松と恋人おしんを添わせようと送りだした藤川のもとに、数日後寅松が死体となって送り返されてきた。おしんを横恋姦する黒木の子分金山の仕業だった。怒りにふるえる藤川は単身新沢組に向った。が、そこはすでに屍の山であった。新沢に裏切られ、さらに寅松殺しにまきこまれて千代をも失った冬村の怒りの後であった。警察の包囲する中で二人は互いの心に温いものが通い合うのを感じていた。

「日本侠客伝 浪花篇」の解説

「日本侠客伝」のコンビ野上龍雄、笠原和夫、村尾昭がシナリオを執筆「日本侠客伝」のマキノ雅弘が監督した侠客もの。撮影もコンビの三木滋人。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督マキノ雅弘
出演高倉健 村田英雄 内田朝雄 里見浩太朗 長門裕之 大友柳太朗 天津敏 南田洋子 八千草薫 入江若葉 五月みどり 笠置シヅ子 阿部九洲男 中村錦司 田中春男 市川小金吾 神木真寿雄 阿波地大輔 浜田伸一 関山耕司 遠山金次郎 有川正治 尾形伸之介 汐路章 藤山寛美 鶴田浩二
配給 東映
制作国 日本(1965)
上映時間 98分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-02-14

この映画「日本侠客伝 浪花篇」は、前作「日本侠客伝」の大ヒットに気をよくした東映が、再びマキノ雅弘監督、高倉健主演で製作したシリーズ第2作。

大正初期の大阪港が舞台で、作業中に事故死したという、仲仕の弟の遺骨を引き取りにやって来た、横浜の組の代貸しの健さんが、大友柳太朗親分の悪徳博徒一家の極悪非道ぶりに怒りを爆発!!

荷受けの利権を狙う彼らに、あくどい嫌がらせを受けていた親分、内田朝雄と弟分の村田英雄が切り盛りする弱小組の窮地を救う。

刑務所から出て来て、途中から登場するゲストスター、鶴田浩二が大暴れして、男の魅力爆発!!

ヒロインの八千草薫が可憐で、長門裕之がもうけ役。

最終更新日:2024-02-24 16:00:01

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