座頭市血笑旅 感想・レビュー 2件
ざとういちけっしょうたび
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P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-17
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
父性の芽生えた座頭市が、別れの前に、赤ん坊の手を握って「坊や、これがおじさんの耳だ、これが口だ、これが鼻だ、目は—–ねえんだ」というシーンは、さすがに目頭が熱くなるほどグッとくる。
ところが、やっと出会えた父親(金子信雄)の仁義なき野郎ぶりがまた最高なんですね。
そして、怒涛のクライマックスへとなだれ込み、座頭市が火責めの中で奮闘するシーンも、実に圧巻だ。
この映画は、目明きの世界の哀しさというものが、実によく描かれていて、シリーズ中でも屈指の作品だと思う。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-17
この映画「座頭市血笑旅」は、座頭市がしばしパパになるという内容の”座頭市シリーズ”8作目の作品で、監督はシリーズ1作目以来の三隈研次だ。
この映画は、東京オリンピックが開催されている最中に封切られたが、他の映画館が閑古鳥が鳴く中、超満員の盛況だったという伝説を残している作品でもあるんですね。
何の因果か、母を殺されこの世にひとり残された乳飲み子を、父親のもとへと届ける役目を引き受けた、我らが座頭市。
成り行きではあるのだが、授乳やらおしめの取り替えに苦労しながらも、即席パパになろうとする。
それで、賭場でも殺陣のシーンでも、”小道具”としての赤ん坊がちゃんと利いている。
執拗に命を狙い続ける一味とのあれこれ、道中で知り合った女スリ(高千穂ひづる)との微笑ましいエピソードなどを挟みつつ、やがて旅も大詰めになっていく。