風と樹と空と 作品情報
かぜときとそらと
沢田多喜子は集団就職の一員として、級友新二郎、武雄、吉夫、信子、かね子らと上京し、安川家のお手伝いさんとなった。その夜、多喜子を迎えた安川家の晩餐は、多喜子の無邪気な明るさで、これまでになく和気あいあいたるものになった。主人儀一郎、妻弓子、長男三郎、長女澄子、それにばあやといった安川家の人々は、この多喜子の明るさを心から喜んだ。そんなある日、一緒に上京した喜子の仲間たちは日比谷公園に集り、各々の仕事や私生活の話に花をさかせた。その日多喜子は吉夫が借りて来た車でドライヴを楽しんだが、途中、信子と武雄が将来を誓い合った仲だったことを知って驚いた。多喜子は武雄に密かな好意をよせていたのであった。一方安川家では長年働いていたばあやがやめて、多喜子は益々忙しくなったがそんな中にも多喜子は、三郎や、澄子の相談相手となって、いっしょに悩み悲しんだ。が、そんな時、多喜子のもとに、武雄と信子の結婚通知が届いた。披露宴は武雄のアパートで、仲間と共に賑やかに行われた。そんな賑いを見ている内、多喜子は、自分が一人ぼっちであることに気ずき、涙をこぼすのだった。そして同じ想いの級友新二郎との心のふれ合いを感じ、感傷にふける多喜子だった。数日後多喜子は新二郎が、帰郷するという手紙を受け、急いで上野駅にかけつけたが汽車は一足違いで出た後だった。多喜子は悲しみに沈んだ。が、翌日、町内大会の野球試合に元気に出場し、バットを振る多喜子の姿があった。晴れた空も、そよぐ風も樹も、そんな多喜子の姿を祝福するかのようにざわめいていた。
「風と樹と空と」の解説
石坂洋次郎の同名小説を「美しい暦(1963)」の三木克巳が脚色「夕陽の丘」の松尾昭典が監督した青春もの。撮影もコンビの萩原泉。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:松尾昭典
原作:石坂洋次郎 出演:吉永小百合 浜田光夫 川地民夫 安田道代 和田浩治 平山こはる 十朱幸代 加藤治子 槙杏子 田代みどり 高橋とよ 高島稔 荒木一郎 菅井きん 中村是好 山本陽子 紀原土耕 水木京二 桂小かん 久遠利三 高田栄子 北出桂子 野村隆 二木草之助 茂手木かすみ 野呂圭介 福田トヨ 近江大介 河上信夫 |
---|---|
配給 | 日活 |
制作国 | 日本(1964) |
上映時間 | 86分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「風と樹と空と」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。