海軍(1963) 作品情報

かいぐん

日本が五大強国の一つして輝いていた大正七年、鹿児島の天保山に生れた谷真人は、海軍軍人の輩出している県立の中学に学んだ。熱烈な海軍志望者牟田口隆夫の影響で真人兵学校を受験、難関を突破したが、当の隆夫は乱視のため海軍を断念せざるを得なかった。夫の妹エダは真人に幼い憧れを抱いていたが、兄の失意を思えばつい素直に愛情を打ちあけられない。真人が猛訓練に明け暮れているとき、やっと立ち直った隆夫は、新しい人生を絵に見出していた。日中戦争がますます拡大、第二次欧州大戦が勃発した昭和十四年、真人は兵学校を卒業、練習艦隊に乗り組んだ。その真人が世界各地の港からよこす便りに、エダは胸をときめかせた。鹿児島湾に艦隊が寄港したとき、天保山で語り合った二人は幸福だった。その後、真人は東京に隆夫を訪ね、夜を徹して語り合った。語りつきず、こんどは隆夫が呉の真人の下宿を訪ねたとき、真人に特務命令がきた。特殊潜航艇で真珠湾を攻撃するための訓練だった。極秘の訓練を終り、明日出撃という日に呉の下宿へ帰ると、そこには二カ月も前からエダが来て待っているのだった。二人の美しい青春を夜のとばりが包んだ。十二月八日未明、戦いのさきがけとなって真人は二十三年の命を散らした。天保山の頂上に立って、エダは海を見つめていた。「真人さん、私は悲しまないわ、私たちの青春のために……」

「海軍(1963)」の解説

岩田豊雄原作を「嘘(1963)」の新藤兼人が脚色、「無法松の一生(1963)」の村山新治が監督した軍隊もの。撮影は二口善乃。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督村山新治
原作岩田豊雄
出演北大路欣也 三田佳子 千葉真一 加藤嘉 荒木道子 杉村春子 石島房太郎 相馬剛三 大木史朗 田川恒夫 山浦栄 都健二 谷本小代子 田中恵美子 水上竜子 田沼瑠美子 高井利枝 東野英治郎 桧有子 北原しげみ 加藤武 山本みどり 成瀬昌彦 永島明 萩原満 三宅一 江原真二郎 南道郎 桐島好夫 小林稔侍 菅原壮男 増田順司 梅宮辰夫 亀石征一郎 成田清 風見章子 戸田春子 小林テル
配給 東映
制作国 日本(1963)
上映時間 100分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:51

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