わんぱく王子の大蛇退治 作品情報

わんぱくおうじのおろちたいじ

昔々オノゴロ島にスサノオという腕白な王子がいた。亡き母イザナミを慕うスサノオは母の国を尋ねようと決心し、兎のアカハナを連れて島を飛び出した。まず荒海に住む怪魚アクルを退治してたどり着いた所は兄ツクヨミのいる夜のオス国。次に火の国では大男タイタンボウと一緒に暴れ者の火の神を退治し、タカマガ原へと旅立った。ここには姉である光の神アマテラスが住んでいて、スサノオは土地の開墾や畑作りをさせられるが失敗の連続。たまりかねたアマテラスは天の岩戸に入ってしまったので世界は闇となった。しかし神々のお祭り騒ぎにアマテラスは岩戸を開け、スサノオは励ましの言葉を背に天の鳥舟に乗り込んだ。出雲の国にさしかかった時、スサノオはクシナダ姫という美少女に逢い、頭が八つもある大蛇が娘をさらいに来るのだと聞いて、早速退治に出かけた。らんらんと眼を光らせ、口からは火を吐いて大暴れに怒るヤマタノオロチに向って、アメノハヤコマという天を走る神馬にまたがったスサノオは奮戦した。次から次へと挑んでくる頭を七つまで叩き落した時、スサノオは剣を折られてしまった。その時、母の形見の曲玉が黄金の剣に変り、勇気百倍のスサノオはその剣で最後の大蛇を突き刺したのだった。今まで闇だった世界が消えて美しい風景があらわれた。そこへスサノオが夢にまでみた母の幻があらわれ、「私はあなたの心の中、平和で美しい幸せの国にいます」と言って消えた。スサノオは初めて自分の心をみつめ、困難と戦って母なる幸せの国を立派に築こうと決心するのだった。

「わんぱく王子の大蛇退治」の解説

「アラビアンナイト シンドバッドの冒険(1962)」に次ぐ東映動画スタジオの色彩長編漫画第六作。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 出演(声)住田知仁 岡田由紀子 久里千春 山内雅人 川久保潔 木下秀雄 巌金四郎 東京放送劇団
配給 東映
制作国 日本(1963)
上映時間 86分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「水口栄一」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-01-17

この映画を観た。これはひじょうに面白くて、決して飽きさせない魅力があるからだ。スサノオノミコトと言えば、私は蘇民将来のことを思い出さずにはいられない。スサノオノミコトが伊勢地方でお世話になった蘇民将来という人に蘇民将来子孫家門と書いて家に飾っておけば災難から免れるというものだ。蘇民将来子孫家門は略すと将門となる。だが、平将門の乱があり、その将門と間違われないように笑門としたらしい。我が家の玄関と近くにある倉庫の入口にも私は今年、笑門と書いた御札を飾った。それだけにスサノオノミコトが活躍する、この映画のストーリーには魅了された。私はスサノオノミコトが大好きだ。これは素晴らしい作品だと思う。

最終更新日:2024-01-27 16:00:01

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