山男の歌 作品情報
やまおとこのうた
M大の山岳部員で、身寄りのないアルバイト学生森田和彦と、裕福な家庭に育った有川一郎は親友である。一郎は歌声喫茶でピアノを弾く女子学生石原妙子に心を惹かれていた。一郎は誕生日パーティーの後で妙子に求婚したが彼女が和彦をひそかに想っていると知って、打ちのめされた気持だった。夏休みに和彦と一郎は立山連峰へ出かけた。明日は剣岳の岩壁にいどむという日、一郎は和彦に妙子から断られたことを打ち明け、二人はさっぱりした気持で登ろうと語り合った。目標の未知のコース・Dフェイスにかかったとき一郎はあとに続く和彦に、更に三十メートルのザイルをつなぐよう声をかけたが、絶叫と共に墜落した。彼の遭難について各方面から非難と疑惑の眼が和彦に浴びせられた。一郎の姉美沙子は和彦と妙子が親しげな様子を見ると、弟が妙子を愛しているのを知っているだけに、死因もそこにあったのではないかと思った。妙子も一郎を死に追いやったのは、自分かも知れぬと悩んだ。妙子の気持を聞いた和彦は、激しいショックをうけた。今となっては、なぜあのとき、一郎がザイルをつなげといったか、現地を踏査して実証するより他はない。彼は単身、剣岳へ向った。それを知って、美沙子は婚約者で和彦らの先輩にあたる奥村に、彼の後を追わせた。奥村は和彦と会い、二人で絶壁に登った。和彦は一郎が遭難した地点に立って、これを征服するには三〇メートルのザイルが必要だと確認した。だが次の瞬間、足もとの岩が崩れて、一郎と同じように彼の体が宙に飛んだ。生命をきざむような奥村の努力で、和彦は墜死をまぬかれることができた。山岳部員たちに伴われて山小屋へきた美沙子と妙子は、奥村や和彦の話ですべての誤解が消えた。一郎が好きだった「山男の歌」を合唱しながら、一同は山小屋を出発した。
「山男の歌」の解説
ダークダックスのヒットメロディから勝目貴久と千葉茂樹が共同で脚本を執筆、「強くなる男」の村山三男が監督した青春山岳映画。撮影は新人の森田富士郎。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:村山三男
出演:藤巻潤 三条江梨子 小林勝彦 近藤美恵子 丹羽又三郎 三田村元 矢島陽太郎 舟木洋一 丸凡太 近江輝子 南部彰三 見明凡太朗 ダークダックス 細谷新吾 岩田正 加賀美健一 越川一 志賀明 千石泰三 藤川準 山岡鋭二郎 薮内武司 木村玄 大林一夫 村田京三 谷口昇 伏見博史 布目真爾 上泉英三 辻村博子 |
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配給 | 大映 |
制作国 | 日本(1962) |
上映時間 | 71分 |
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