母と娘(1961) 作品情報
ははとむすめ
文華女子学園に通う尾崎ひろみは、ある日、友達と大磯のロングビーチへ遊びに行った。プールサイドであやまって中年の美しい婦人を突き落してしまった。ひろみは素直にあやまった。中年の婦人は、銀座のバー“ポルモス”のマダム弓子で、同行の紳士は銀座に洋品店をもつ河瀬だった。帰り、ひろみは河瀬と銀座へ出て、“ポルモス”を訪れた。そこに来合わせていたノンプロ野球の花形選手近藤とドドンパを踊ったりした。夜遅く帰宅した彼女は父の健介に叱られたが、姉の伊久子が仲に入ってくれた。翌日の夕方、多摩川べりを散歩していたひろみは、虫とりをしている青年を手伝った。権次郎という学生で、夜店で虫を売るアルバイトをしているという。ひろみは、それから夜店の手伝いもするようになった。ある日、ひろみは近藤の出ている試合を見にいき、その帰り、彼と外苑をドライブし、唇を盗まれた。翌日、彼女は学校や“ポルモス”へマスクをかけて現われた。伊久子はひろみが“ポルモス”のマッチを持っているのを見て驚いた。マダムの弓子は、ひろみの生みの親だったのである。ひろみは母は死んだと思っていたから、これを知ったらショックを受ける。伊久子は弓子にひろみを近づけないよう頼んだ。近藤は“ポルモス”の女給マリと深い仲になった。潔癖なひろみはそれを知ると近藤との交際を止めた。ひろみは河瀬から弓子が母であることを聞いた。彼女は父と母を和解させようとした。そんなひとみを、権次郎がなにかといたわった。弓子が資金ぐりで三十万の金に困っているのを知ったひろみは、父の顧問料の二十八万円を無断で持ち出し、それを父からだと言って弓子に届けた。弓子がお礼に健介を訪ね、それで万事解決すると思ったのだ。だが、二人の対面の様子からやはり一緒には暮せないということを感じた。ひろみは幸せは、それぞれ自分でつくり上げていけばいいのだと思うのだった。
「母と娘(1961)」の解説
小糸のぶの原作を、「宮本武蔵(1961)」の成澤昌茂が脚色し、「かあちゃんしぐのいやだ」の川頭義郎が監督したハイティーンもの。撮影も「かあちゃんしぐのいやだ」の荒野諒一。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:川頭義郎
原作:小糸のぶ 出演:鰐淵晴子 佐分利信 浅茅しのぶ 平山清 月丘夢路 佐野周二 佐々木功 安住譲 浦辺粂子 城山順子 佐々木恒子 柴田葉子 田中千恵 池田道子 桜井順子 原順子 大杉莞児 池月秋雄 |
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配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1961) |
上映時間 | 86分 |
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