としごろ(1973) 作品情報

としごろ

この春、中学を卒業した森川昌子と渡辺優子は、同窓生で、バレーボール部に籍を置いていた親友同志である。二人は先輩であり、母校の事務員兼バレーボール部のコーチをしている大和田章子を姉のように慕っていた。昌子は母と二人の貧しい家庭のために、近くの工場に就職した。優子は高校へ進学してバレーボールを続けようと思っていたが、大工をしている父、源三が怪我をしてしまい、高校を断念せざるを得なくなった。しかし、優子のバレーボールの力量を惜しんだバレー部の監督でもある担任の沼田は、優子を自分の家に下宿させ、高校へ通学させることにした。一方、工場で昌子の同僚の塚原雄二が、昌子の身代わりになって大ケガをしてしまった。見舞の花束も買えない昌子は、唄のアルバイトまでして働いた。いつしか昌子と雄二は互いに惹かれていくのだった。そんな二人を、主任の堀口は暖かく見守っていた。昌子の後輩の淳子がある日、不良たちに輪姦されてしまった。淳子は友達の透を誘い、波打つ海岸へ行った。「俺は自分が嫌だ! 親たちが敷いたレールの上を行くだけだ!」と嘆く透。淳子と透は心中を図った。それは、単なる不良グループだけへの怒りでなく、社会への矛盾、親への反抗をふくめての自殺だった……。そんな頃、優子はバレーボールの練習中、足を骨折してしまった。バレーボールを断念しなくてはならない。いろいろ悩む優子を、昌子たちは、いつまでも美しい友情で結ばれようと誓いあい、彼女を励ますのだった。強烈に飛んでくるボール、汗みどろの部員、今日も夕日が沈む学校では、猛練習がつづいていた。

「としごろ(1973)」の解説

もっとも傷つきやすい思春期を向えた女の子たちが、周囲の先輩、教師たちに見守られながら成長していく姿を描く。脚本は元持栄美、監督は「あまから物語 おんなの朝」の市村泰一、撮影は「黒の奔流」の小杉正雄がそれぞれ担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1973年4月14日
キャスト 監督市村泰一
出演和田アキ子 森昌子 秋谷陽子 石川さゆり 山口百恵 山口亮 夏夕介 森次晃嗣 富山真沙子 村野武範 藤村有弘 谷村昌彦 堺正章
配給 松竹
制作国 日本(1973)
上映時間 89分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「としごろ(1973)」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:52

広告を非表示にするには