まむしの兄弟 懲役十三回 作品情報
まむしのきょうだいちょうえきじゅうさんかい
昭和十年十三回目の服役を終えたゴロ政と勝は、刑務所内で兄弟分になった浅草菊村一家の弥之助を頼って東京へと向う。東京駅についた政と勝は、神戸から来た殺し屋と間違えられ、出迎への男どじょう辰の案内で、浅草へ連れていかれる。吉原東竜会の親分岩淵が関西同友会から狙われ、殺し屋潜入の情報を得た辰は、二人を骨抜きにして手柄をたてようとしていたのだ。二人にレビューを見せたり、カフェーで飲ませたりの大サービス。ところが吉原遊廓へ二人を送りこんだところまではよかったが、その頃岩淵は本物の刺客に襲われた。松浦楼に置いてきぼりされた無一文の二人は遊興費代りに小間使いとして働かされるハメとなる。政は何とか金を作ろうと、東竜会の賭場に出かけるが、辰に発見され、簀巻きにされて隅田川へ投げ込まれる。だが運よく山谷の女スリお熊に助けられる。政は岩淵を脅迫するが、その度胸を買われ、菊村一家を痛めつけてくれと頼まれてしまう。一方、客の用足しにでた勝は、伝法院境内で政と会い、衆議一決。二人はそれぞれ預った金を持ってドロンを決め込むが、お熊にあり金全部をすられてしまう。それとは知らず古着屋で洋服を新調した二人は店主から盗人呼ばわりされ、かけつけた東竜会の組合員と大乱闘。そこへ仲裁に入ったのが弥之助だった。政は弥之助からもらった金で、かねてより岡惚れのレビューガール雪子のアパートに押しかけるが、雪子は、東竜会の借金で追われる情夫譲次から呼びだしがかかり、生まれたばかりの子供を政に預けて九州へ逃げる。その頃、菊村一家では先代の追善興行として浪曲大会を催そうとするが、岩淵は浅草中の小屋主をおどして劇場を押さえてしまう。ある日、雪子が譲次に棄てられて浅草に戻ってきたが、これを嗅ぎつけた東竜会は借金の代りに雪子を松浦楼へ売りとばす。政と勝は、松浦楼へかけつけて彼女を奪い返したが、岩淵はその足抜きを理由に弥之助を殺してしまう。サイドカーを奪った政と勝は狂気の如く東竜会へと殴り込む。
「まむしの兄弟 懲役十三回」の解説
昭和十年ごろの浅草六区奥行街華やかなりし頃を舞台に、まむしの兄弟コンビの不屈のエネルギーを描く。脚本は、「悪親分対代貸」の高田宏治と「現代やくざ 血桜三兄弟」の中島貞夫の協同執筆。監督は中島貞夫。撮影も「現代やくざ 血桜三兄弟」の増田敏雄がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1972年2月3日 |
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キャスト |
監督:中島貞夫
出演:菅原文太 川地民夫 光川環世 三島ゆり子 高橋とよ 雷門ケン坊 嵐寛寿郎 天津敏 荒木一郎 北村英三 潮健児 葵三津子 武智豊子 女屋実和子 集三枝子 森源太郎 高宮敬二 有川正治 大木晤郎 宇崎尚韶 西田良 大木正司 林彰太郎 中村錦司 北町史朗 那須伸太朗 大城泰 谷村昌彦 高並功 広瀬義宣 奈辺悟 八尋洋 白川浩二郎 志賀勝 畑中伶一 岡部正純 上岡紀美子 星野美恵子 天知茂 |
配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1972) |
上映時間 | 94分 |
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