日本人のへそ 作品情報

にほんじんのへそ

小劇場の舞台を借りて行われる吃音矯正の告白劇。本日の主役は、元浅草のストリッパー・ヘレン天津。アメリカ帰りの教授の指導のもとで行われる。東北・岩手、十年前。風景だけがやたらに美しい極貧の農村。中学生のヘレンが集団就職で東京へ出ることになる。ヘレンの恋人・ハットリ。へレンの父親は東京で交通事故にあい、娘の東京行きに強く反対していた。思いつめた父親は、娘を犯してしまう。このショックでヘレンは吃音者になってしまう。自殺も出来ず、ハットリにかくれるように東京へ。ある日、浅草で生まれて始めて、優しい男と出会う。そして、やさしい言葉をかけられ、この東大生に身をまかせる。だが、この東大生は、スケコマシのテキ屋であった。呆然と浅草の裏通りを歩いていて、ハットリに再会する。しかし、再びハットリの前から姿を消す。それから、職を転々とし、今やストリッパーになっている。やがて、劇場で人権ストが起り、ヘレンは、委員長になる。ところが、この告白劇の舞台に突如破局が起る。劇の指導者・教授が刺れたのである。実はこの吃音矯正劇で、真に吃音者であったのは教授に扮していたフナヤマ代議士一人で、彼の吃音を矯正するためであった。

「日本人のへそ」の解説

井上ひさし原作の戯曲の映画化。六九年に、劇団で上演されたヴァラエティ・ミュージカル喜劇。脚本は「大地の子守歌」の白坂依志夫、監督は須田栄三、撮影は「あいつと私(1976)」の蓬沢譲のそれぞれが担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1977年3月15日
キャスト 監督須川栄三
原作井上ひさし
出演緑魔子 佐藤蛾次郎 草野大悟 なべおさみ 三谷昇 小松方正 東てる美 女屋実和子 丸山善司 橘由紀 野瀬哲男 山西道広 熊倉一雄 ハナ肇 美輪明宏
配給 ATG
制作国 日本(1977)
上映時間 102分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:54

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