異人たちとの夏 作品情報
いじんたちとのなつ
原田英雄(風間杜夫)は40歳のシナリオ・ライター。妻子と別れ、今はマンションに一人暮らしをしていた。ある日、原田は幼い頃に住んでいた浅草に出かけ、偶然、死んだはずの両親に会ってしまう。二人は原田が12歳の時に交通事故で死亡したが、なぜかその時の年齢のまま、浅草に住んでいた。原田は懐かしさのあまり、浅草の両親の家へたびたび通うようになる。一方で、原田は同じマンションに住む桂(名取裕子)という女性と、愛し合うようになっていた。彼女は、もう両親には会うなという。異人(幽霊)と近づくと、それだけ自分の体は衰弱し、死に近づくのだ。原田はようやく両親と別れる決心をし、浅草にあるすき焼き屋で親子水いらず別れの宴を開いた。暖かい両親の愛情に接し、原田が涙ながらに別れを告げると、二人の姿は消えていった。しかし、原田の衰弱は止まらない。実は、桂も異人だったのだ。男にふられ原田にもすげなくされた桂は、ずっと以前に自殺していたのだった。愛と憎しみに狂った異人は原田に迫ったが、友人・間宮の機転で原田は助けられた。その後、体調の回復した原田は両親のもとに花と線香を手向け、静かな夏の日の不思議な体験を回想するのだった。
「異人たちとの夏」の解説
中年のシナリオ・ライターが、幼い頃死んだはずの両親と再会する不思議な体験を描く。山田太一原作の同名小説の映画化で、市川森一が脚色。監督は「日本殉情伝 おかしなふたり ものくるほしきひとびとの群」の大林宣彦、撮影は「PARIS-DAKAR 15 000 栄光への挑戦」の阪本善尚がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1988年9月15日 |
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キャスト |
監督:大林宣彦
原作:山田太一 出演:風間杜夫 秋吉久美子 片岡鶴太郎 永島敏行 名取裕子 入江若葉 林泰文 奥村公延 角替和枝 原一平 栩野幸知 桂米丸 柳家さん吉 笹野高史 ベンガル 川田あつ子 明日香尚 中山吉浩 |
配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1988) |
上映時間 | 108分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、6件の投稿があります。
P.N.「異次元な世界へ、」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-09-19
大林宣彦監督作品だったんですね。
子供のころの私には、少し、理解に苦しむ、避けてた作品。
最近、海外のリメイクで、改めて鑑賞したいと考えていたところ。
考えてみれば、異次元な世界は、大林宣彦監督テイストに溢れている。
海外リメイク版を鑑賞するまでは、観たいとも考えてなかったが、消化不良気味で、やはり、オリジナルが、
お盆の時期と言うのが、大きなポイントで、海外だとハロウィンに当たる。
そして、浅草が舞台で、と言うと、夏は、怪談があげられる。
海外リメイク作品は、ポイントが多少ズレているのが分かる。
あぁ、ここを、表面的に、リメイクしたのかと理解出来る。
大林宣彦監督テイストは、男女、人間の本質のエロチシズムを描きながら、異世界も同時に描ける。
約40年以上の時を経て、改めて、大林宣彦監督作品と知り、
改めて、作品の素晴らしさを映画館で、堪能出来ました。
素晴らしい、巡り合せに、感謝です。