竹取物語(1987) 感想・レビュー 1件

たけとりものがたり

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P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-05-17

「かぐや姫の正体は宇宙人だった」—–この市川崑監督の「竹取物語」の発想は、斬新かつ大胆だった。
日本最古の物語文学を、SFエンターテインメントにという、「ゴジラ」シリーズのみならず東宝特撮映画の推進者の大プロデューサー・田中友幸の長年の夢を託され、実現した市川崑監督。
だが、監督自身もこの映画は完全に失敗作だったと認めていて、公開当時の評判も散々なものでした。
だが、この映画を市川崑監督が撮った「ウルトラQ」だと考えると、けっこう楽しめる。
山里に巨大な火の玉が落下してくる。中から出てきたのは加耶。
演じたのは、第1回東宝シンデレラガール・沢口靖子。
大伴の大納言(中井貴一)と巨竜との闘い、「未知との遭遇」のマザーシップを想起させる巨大な宇宙船。
それまで、市川崑監督が撮ってこなかったものばかりだ。
そして「ウルトラQ」といえば、ナレーターは石坂浩二。
このアンバランス劇場の幕を閉じるため、彼の扮した帝が、もっともらしく話をまとめるのだ。
「人間は、まだまだ知らない途方もないものがあることを、知らねばならないのだ」と。
かぐや姫を授かる夫婦に、三船敏郎と若尾文子。

最終更新日:2024-09-12 02:00:04

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