アイコ十六歳 作品情報
あいこじゅうろくさい
三田アイコは名古屋市内の県立高校に通う一年生。一学期の終了式の日の朝、いつものように屋根の上でポケッと夢見ていたアイコは母親におこられ、急いで学校へ出かけた。通知表をもらっての帰り道、アイコは中学時代につきあっていたあいつが女の子と一緒にいるのを見かけた。中学卒業以来、彼とは顔もあわせていないが気にはかかっている。夏休み、アイコは弓道部の合宿に出かけた。合宿でも同じクラスのかわいこブリッコの花岡紅子が、男子やキャプテンに媚をうり、アイコたちの悪口総攻撃にあっている。合宿から帰ったアイコは、親友のゴンベに呼び出されあいつが暴走族に入ったことを聞かされる。2学期が始まり、アイコのクラスに生物担当の島崎愛子先生が着任。彼女は全国大会入賞の経験もある弓道の選手だった。授業中にも生きることについて熱心に説いてくれる先生にアイコはぞっこん。ある日、弓道場の清掃のことで紅子と衝突したアイコは、母親に「死にとうなったわ」と告げ手首を切る。翌朝、アイコは早朝練習に弓道場へ出かけ、そこでひとり弓をうつ島崎先生を目撃した。数日後、島崎先生の自殺未遂の報告が届く。しかも先生は妊娠中だったという噂にクラス中大騒ぎ。その中、アイコは皆にむかって自分の胸の内を泣きながら訴える。話終わった後、紅子の拍手が聞こえてきた。病院に島崎先生を見舞ったアイコはそこで紅子に会う。二人で帰る途中、暴走族の群れにぶつかり、その中の一人がパトカーを飛びこえようとして失敗し命を失ったのを見たアイコは、それがあいつのような気がして、錯乱して家に帰った。翌朝、学校を休んで屋根の上にいるアイコのところへ、ゴンベたちがやってきた。そして、アイコはくよくよせず頑張って生きていこうと思うのだった。
「アイコ十六歳」の解説
名古屋を舞台に弓道に明け暮れる女子高生の、ひと夏の青春を描く。史上最年少の文学賞受賞作で堀田あけみの「1980アイコ十六歳」の映画化。脚本は「俗物図鑑」の桂千穂、内藤誠コンビと秋田光彦、今関あきよしの共同執筆。監督は自主映画出身の「ミルク○ミルク」の今関あきよし、撮影は原秀夫がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1983年12月17日 |
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キャスト |
監督:今関あきよし
原作:堀田あけみ 出演:富田靖子 河合美佐 伊神さかえ 松下幸枝 三次令子 浅野由美 岡竜也 波方清 森勇治 岸部シロー 藤田弓子 きたむらあきこ 犬塚弘 坂井徹 榊原晃 井上泰仁 鈴木見美 加藤亜矢子 冨田和音 竹村章美 柳有 正司花江 宮地由紀男 重光久美 笑福亭鶴瓶 紺野美沙子 |
配給 | ヘラルド映画 |
制作国 | 日本(1983) |
上映時間 | 98分 |
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