制覇(1982) 作品情報
せいは
日本最大のヤクザ組織谷口組の三代目、田所正雄が狙撃された。田所の家族と谷口組の受けたショックは大きく、ボディガードの処分をめぐって、若頭の河上剛二と若頭補佐の権野強志の間に食い違いが生まれる。田所はかかりつけの医師、大友の手術で一命を取りとめ、最悪の事態を考えていた妻、ひろ子、長男、孝とその妻、冬子、長女、悠子、次男、範夫らの家族は一安心。そんな折、悠子の恋人で東日タイムスの記者、山田が社会部に転属になり、この事件の取材で二人の間に暗い影が漂い始める。大阪府警は田所狙撃犯を酒田組下部組織、浪華殉国団の近江と公表する。谷口組の報復が開始され、酒田系の事務所が襲撃され、組員も射殺される。その頃、田所は病院から退院、久しぶりの一家だんらんを迎えた。しかしその夜、冬子が孝の友人を信じて不注意に契約書に判を押したのがもとで孝は私文書偽造で逮捕される。その頃、近江の死体が六甲の谷底から発見される。犯人は意外にも酒田組系の者で、近江を隠しきれなくなっての犯行だ。時同じくして、冬子が例の事件を苦に自殺してしまう。谷口組という名前に冬子は押し潰されてしまったのだ。これを機に、田所は後継者を考え始める。そして、河上と権野の争いが表面化し、権野は先走った行動から破門されてしまう。田所家にも荒波が押し寄せていた。孝の会社が脱税容疑で捜査を受け、また、ボランティア活動をしていた悠子は、難民救済事業に従事すべくタイに向う決意をする。谷口組解体キャンペーンのペンを取っていた山田も彼女に追っていくことを決心、退職届を出すと、田所に悠子との結婚の許可を求めた。悠子を幸せにするという山田の決意に、田所は二人の結婚を許し、さらに、落語家になりたいという次男、範夫の希望もあっさりと許した。河上に二年六ヵ月の実刑判決がおり、権野は引退する。突然、田所が持病の心臓病で他界してしまった。谷口組組葬の日、全国から参集した黒背広姿の男の中に、たった一人の女性、ひろ子がいた。マスコミの関心は誰が四代目を継ぐかだった。そして、ひろ子が河上の四代目を発表するが、その河上も獄中で腎炎がもとで死んでしまった。「今、私がしっかりしなくては」と遺体を引き取りに行ったひろ子の顔には今までにない威厳が浮かんでいた。
「制覇(1982)」の解説
日本最大の暴力団の組長の病死で起こった実力者の後継者争いと、跡を継ぐことになった未亡人の姿を描く。脚本は「アゲインスト むかい風」の中島貞夫と西沢裕子の共同執筆、監督も中島貞夫、撮影は鈴木達夫がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1982年10月30日 |
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キャスト |
監督:中島貞夫
原作:志茂田景樹 出演:三船敏郎 岡田茉莉子 高岡健二 中井貴恵 桂小つぶ 秋吉久美子 岩戸隼人 菅原文太 松尾嘉代 若山富三郎 名高達郎 草薙幸二郎 中田博久 待田京介 小田部通麿 曽根晴美 小池朝雄 若宮隆二 鹿内孝 関根大学 丘路千 品川隆二 清水健太郎 菅田俊 津村浩 西村泰治 橋本直樹 寺田農 岩尾正隆 成瀬正 大島宇三郎 原吉美 池田謙治 田中博 奈辺悟 福本清三 細川純一 にしきのあきら 沢田情児 平河正雄 根津良行 白井滋郎 沢田浩二 小船秋夫 岸田森 中島薫 有川正治 梅宮辰夫 今井健二 野口貴史 きくち英一 高並功 大木晤郎 笹木俊志 河合絃司 中島俊一 加山麗子 大信田礼子 大川勝子 斉藤可奈江 蓑和田良太 司裕介 森源太郎 舟倉たまき 前田満寿子 丸平峰子 津奈美里ん 淡九郎 丸山俊也 疋田泰盛 富永佳代子 三村敬三 木下通博 秋山勝俊 神田橋満 宮内洋 小沢象 丹波哲郎 小林旭 鶴田浩二 |
配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1982) |
上映時間 | 140分 |
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