フランスの女 作品情報
ふらんすのおんな
39年、フランスのナンシー。ジャンヌ(エマニュエル・ベアール)は軍人のルイ(ダニエル・オートゥイユ)と結婚したが、幸せも束の間、結婚後わずか2ヵ月で、ルイは第2次大戦に出征した。ジャンヌは姉エレーヌ(ローランス・マスリア)とともに帰還兵の面倒を見ながら、夫の帰りを待ち続ける。そんな彼女の前に、捕虜収容所でルイと一緒だったと言う帰還兵のアンリ(ガブリエル・バリリ)が現れ、やがて2人は深い仲になる。戦争が終わり、ルイが帰ってきた。ジャンヌは彼女を愛するルイの言葉に自分の愚かさを知り、夫婦は再び愛を確かめ合った。その後、ジャンヌは双子の男女を産むが、もしやアンリの子では……と疑う周囲の目を避けるため、2人はこの地を離れることを決意。46年、戦後間もないベルリンで、彼らの新生活がスタートし、3人目の子供も誕生した。そんな時、大家の息子マチアスがジャンヌに積極的に求愛するが、今の幸せを壊したくないと願う彼女は彼の愛を拒んだ。だが、彼らの平和な愛の暮らしは、4年後のルイのインドシナ赴任によってもろくも崩れる。子供たちとナンシーに帰ることになったジャンヌの前にマチアスが現れた。今まで抑えていた感情が爆発し、2人は激しく求め合う。マチアスにのめり込む彼女に、エレーヌと夫のマルク(ジャン・ノエル・ブルテ)がいさめる。2年後、ルイがやっと帰国した。男の影に気づいた彼は妻を問いただすが、彼女の気持ちを聞き入れ、外交官として家族ともどもシリアに赴任する。3ヶ月後、アパメの遺跡でジャンヌは、現れたマチアスに殴りかかろうとするルイに石を降り下ろし、重症を負わせる。ルイは心にも深い傷を負うが決して離婚しようとせず、やがて妻子をパリに残し、再びインドシナに赴任した。ジャンヌは負い目を感じながらもズルズルとマチアスとの関係を続けるが、疲れ切った彼の方が身を退いた。ルイの一家に平和が戻ったかに見えた。10年後、ジャンヌは突如、帰らぬ人となる。ルイは遺品の中に、ある新聞記事を見つける。それは、実業家として成功したマチアスの死亡記事だった。彼女はやはり、彼のことを片時も忘れたことはなかったのだ。
「フランスの女」の解説
混乱の第2次大戦から戦後の植民地時代まで、フランスの現代史を背景に、全てを捨てて愛のみに生きようとした女の姿を描いたメロドラマ。監督・脚本・原案は「インドシナ」のレジス・ヴァルニエで、自身の少年時代の母親の思い出に基づいている。共同脚本は「悲しみのヴァイオリン」「罪深き天使たち」でも組んだ脚本家のアラン・ル・アンリ。製作はイヴ・マルミオン、撮影はセザール賞受賞の「インドシナ」ほか監督の前3作にも参加したフランソワ・カトンネ、美術も同作のジャック・ビュフノワール。音楽は「ヘンリー五世(1989)」や「カリートの道」のパトリック・ドイルが担当。主演は「美しき諍い女」「愛を弾く女」の現代フランスのトップ女優、エマニュエル・ベアール。共演は、彼女の私生活のパートナーでもある、「ロミュアルドとジュリエット」のダニエル・オートゥイユ。本作は2人の4本目の共演作でもある。ほかに俳優兼舞台演出家として活躍するガブリエル・バリリ、「インドシナ」のユヘール・サン・マカリ、「王妃マルゴ」のジャン・クロード・ブリアリらが脇を固める。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1995年12月9日 |
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キャスト |
監督:レジス・ヴァルニエ
出演:エマニュエル・ベアール ダニエル・オートゥイユ ガブリエル・バリリ ジャン・クロード・ブリアリ ジュヌヴィエーヴ・カジーレ ミシェル・エチェベリ ジャン・ノエル・ブルテ フランソワ・キャロン マリア・フィッツィ イザベル・ギアール サミュエル・ル・ビアン ローランス・マスリア ハインツ・ベネント |
配給 | アルバトロス・フィルム(後援*フランス大使館) |
制作国 | フランス(1995) |
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