無防備都市 作品情報
むぼうびとし
第二次大戦末期のローマ。レジスタンスの指導者マンフレーディ(マルチェロ・パリエ-ロ)はドイツ・ゲシュタポの追跡を逃れ、同志ランチェスコの家に逃げこむ。彼は資金調達のためローマに来たのだ。しかし警戒厳しく、結局神父ドン・ピエトロ(アルド・ファブリッツイ)に連絡をたのむ。フランチェスコとピーナ(アンナ・マニャーニ)の結婚式の日、ナチに襲われ、マンフレーディは逃げたが、ラフンチェスコら同志は捕えられ、それを追ったピーナは路上で巡視兵に射殺された。捕えられた同志たちは途中で救出され、マンフレーディとランチェスコはマンフレーディの恋人マリーナ(マリア・ミキ)のアパートに逃げこむ。ところが彼女はゲシュタポの婦人部員の陰謀にかかり、同性愛と麻薬中毒になっている。2人の仲は破れる。ドン・ピエトロの手引きで隠れ家に行く途中、マリーナの裏切りでナチに襲われ、神父とマンフレーディは捕えられる。神父の目前でマンフレーディはゲシュタポの凄惨な拷問にあうがついに一言も自白せず、息絶えてしまう。神父も反逆罪で銃殺されることになる。雲低くたれこめ、遥かサン・ピエトロ寺院の円蓋の見える丘で、神父は銃殺され、それを見た少年たちは黙々と刑場から立ち去って行った。
「無防備都市」の解説
ローマ解放直後の極めて困難な状況で六カ月にわたって製作されたが公開されるや一躍映画史上の最大傑作と激賞され、イタリアン・ネオレアリズムの濫觴となった記念碑的作品。監督ロベルト・ロッセリーニの名は世界的となった。脚本にフェデリコ・フェリーニが参加、原案はセルジオ・アミディ、音楽はレンツォ・ロッセリーニ、撮影ウバルド・アラータ。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:ロベルト・ロッセリーニ
出演:マルセル・パリエロ アルド・ファブリッツィ アンナ・マニャーニ マリア・ミキ |
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配給 | イタリフィルム |
制作国 | イタリア(1945) |
上映時間 | 103分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2017-11-26
東京工芸大學の映画のリテラシー公開講座で改めて本編やDVD〈マーチン・スコセッシのイタリア映画旅行〉等を観るとロベルト・ロッセリーニ監督作品のキーワードが「事実の演出」(アンドレ・バザン)で有る事に気付く。対象をカメラアイの冷徹な客観的な視座で描く手法や対象を見詰める人のリアクションの連鎖で視座を移行させたり、飛躍させたり…、と。映画を教室で読み解いて見て初めて思い当たる事も多い。映画館では多分、無意識に見ている一寸した事が、此処では作り手の作家=監督の観点から考えて見る興味になるしねー。