P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-06-08
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
仕方なくその地から逃れることになり、チャーリーの蒸気船に乗ることになるのです。
二人はイギリス人魂を見せてやろうと、ドイツ軍の戦艦を自作の魚雷でやっつけようと相談し、戦艦が航行している湖へと蒸気船で下って行くが、川は普通は下れないほどの急流の連続で、川下りは困難を極めることに--------。
冒頭とラストの短いシーンを除けば、あとは全部、チャーリーとローズだけがずっと一緒に画面にいるという感じです。
この濃密なシーンは凄いなと思いましたね。
ボガートとヘプバーンのなんと見事な演技!!
だんだんと惹かれ合っていく様子がはっきりと、生き生きと伝わってくるんですね。
最初はよそよそしく名字を読んでいるのに、途中からローズが「ファーストネームは何?」と尋ねて、「オールナットさん」ではなく「チャーリー」と呼んだりするあたりは微笑ましいくらいです。
ボガートは、ときおりコミカルな仕草や表情を見せるのですが、これがまたいい味なんですね。
コメディ映画ではないのですが、ボカート本人が実に楽しそうに演じているのがわかります。
ヘプバーンは、年増の独身女を演じさせたら天下一品ですね。 縁遠い女性が、だんだんと恋愛に目覚めていく表情がとても素敵ですね。 小さな蒸気船といえども船は船。 川を航行する技術や知恵がないと、どうしようもないのです。 途中で急流のために、スクリューが壊れてしまうシーンがありました。 水に潜ってスクリューとシャフトを外し、炭火で火を熾して、曲がったシャフトを真っすぐに直すのですが、こういうエピソードは、とてもリアルで実に良いですね。 二人が力を合わせて、船を動かしているという姿に感動しました。 ラストでは、いくつかの予想外の展開が待っていました。 なるほど、こういう面白い映画だったんだなと納得しましたね。 「アフリカの女王」というのは、この蒸気船の名前なのですが、本当に洒落たタイトルだと思いますね。 古い映画ですが、何度観ても楽しくて面白い、アドベンチャー川下りものの傑作だと思います。