バルカン要塞の黒鮫 作品情報
ばるかんようさいのくろさめ
ナチ占領中のとある軍港で、このところあいつで碇泊中のドイツ船が謎の爆破をとげるという事件が起った。ドイツ軍のレインガルト海軍提督は、この事件は、ソ連諜報部員のしわざとにらみ、ゲシュタポの長官ヒューべを呼び、その息の根をとめるように命令した。提督のにらんだとおり、ソ連の諜報部員たちはアクアラングをつけて海中にもぐり、船腹に時限爆弾を取りつけ爆破していたのだった。ゲシュタポの一隊は、謎の無線電波を逆探知、街の一角にある酒場を急襲したが、無線を発していた男はすでに死んでおり、ロシアからの亡命歌手と称するクラーギン(A・ベリヤフスキー)はじめ、いずれも事件に関係のなさそうな者たちだった。諜報部員たちが連絡場所に使っていた洋装店が発見され、その客のリストから、ヒューべは海軍司令部に勤務する若い女オルチンスカヤ(I・ミロシニチェンコ)に疑惑の眼をむけ、彼女を連行した。心理的拷問をうけたものの、うまく危機をまぬがれたオルチンスカヤは、その夜、諜報部の司令部に現われ、疑われているので、これ以上の活動は無理なことを訴えた。だが、諜報部のチーフは、港の機雷配置図を手に入れるよう任務を与えた。ドイツ軍にとって極秘書類である機雷配置図を手に入れることは不可能であった。空しく日は過ぎていった。そんな頃事件を調査し、海底パトロールを強化するため、同盟国のイタリアから潜水部隊のデルサルト大佐がやってきた。彼はさっそく機電配置図を要求した。その配置図を独軍司令部に返しは来た時、係の司令官は事件の責任をとって自殺していた。この騒ぎはオルチンスカヤにとっては絶好のチャンス。配置図を入手した彼女は隠れ家に急いだ。だが、行く手にヒューべが立ちふさがっていた。間一髪の危機を救ってくれたのはクラーギンだった。実は彼はソ連諜報部の中尉だったのだ。ゲシュタポの追跡の手をのがれ、二人は海底にのがれた。が、そこにはイタリアの潜水部隊がいた。海底の死闘の末、ようやく対岸に逃げのびたが、その時すでにナルチンスカヤは、機雷配置図を手に、息をひきとっていた。
「バルカン要塞の黒鮫」の解説
べーラ・ユンゲル、エドアルド・ロストフツェフの脚本を新人アントン・ケモニーシンが監督したアクションもの。撮影はバジーム・ベレシチャク、音楽をI・シャモーなど。出演は、モスクワ芸術座の人気女優イリーナ・ミロシニチェンコ、アレクサンドル・ベリヤフスキー、ユーリー・ボルコフなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:アントン・ケモニーシン
出演:イリーナ・ミロシニチェンコ アレクサンドル・ベリヤフスキー ユーリー・ボルコフ Vladimir Emelyanov Anatoli Verbitskt |
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配給 | 日本ヘラルド映画 |
制作国 | ソ連(1967) |
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