P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-25
この映画「男と女」は、1966年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作で、当時28歳の新人監督クルード・ルルーシュが、世界をアッと言わせた恋愛映画だ。
この映画は、クロード・ルルーシュ監督とフランシス・レイの名コンビが生んだ、フランス映画の傑作で、冬のドーヴィルで、妻を失った男と夫を亡くした女が出会い、互いに過去の辛い記憶を引きずりながらも、魅かれあっていく。
揺れ動く男女の心の機微を、セピアとモノクロームの陰影に富んだ色彩で描いた、クロード・ルルーシュ監督の映像感覚といい、フランシス・レイのボサノバ調の甘美なメロディといい、二人の抜群のセンスが、一見ありふれたこの物語を、これ以上ないほど、美しいエスプリに満ちた作品に仕上げていると思う。
新しい愛に目覚めながらも、亡夫への思いを断ち切れず、苦悩する女心の揺れを、最高の美しさで演じたアヌーク・エーメの素晴らしさに陶酔させられましたね。