赤い風船(1956) 作品情報
あかいふうせん
ある日、パリに住む一人の少年が学校へ行く途中、街灯にひっかかっている赤い風船をみつけた。風船と少年はすぐに仲好しになる。紐でつながれていない風船は、小犬のように小さな主人について、どこまでも行く。だがこの風船は仲々言うことを聞こうとしない。学校でも、ミサの席でも風船は騒動を惹き起す。街の腕白小僧が、この風船を奪い取る。少年はとり返すが腕白達に追い廻されて風船はこわれてしまう。するとパリ中の風船が怒りだし、少年を天国へ連れて行く。
「赤い風船(1956)」の解説
「白い馬」のアルベール・ラモリスが、前作完成後慎重な準備の末に発表した色彩短篇。当年五歳の息子パスカル(「白い馬」では主人公の弟役で出演)を主演に、赤い風船と少年の愛情の交錯を、風船の動きに情感を仮託する奇抜な着想で描く。所要時間三十六分の中に話される台詞は僅かに三つ、コメンタリイもなく、映像だけが流れるように展開する一種の映画詩である。撮影エドモン・セシャン、音楽モーリス・ルルーとも「白い馬」のメンバー。一九五六年カンヌ映画祭で短篇グラン・プリを受賞した。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:アルベール・ラモリス
出演:パスカル・ラモリス シュザンヌ・クルーティエ |
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配給 | 東和 |
制作国 | フランス(1956) |
上映時間 | 36分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-11-18
今朝のNHKラジオ深夜便ラジオ文藝館で放送された重松清・作のあいつの年賀状等を聴いて居てその繊細な感情表現から想いだされた映画・青い凧や本篇映像。不思議な浮遊の感覚と感情の機微の重松清ワールド