美わしのロザリンダ 作品情報
うるわしのろざりんだ
“蝠蝙”の名で通っているウィーン社交界の伊達男、ファルカ博士(アントン・ウォルブルック)はウィーン市街の巨大なソヴィエト労働者の鋼像の膝の上で居眠りをしたというかどで、占領中の連合軍共同法廷へ出頭を命じられる。彼は出廷して、アイゼンシュタイン大佐(マイケル・レッドグレーヴ)と夫人ロザリンダ(リュドミラ・チェリーナ)が彼の酔っている間に銅像の上に乗せられてしまったのだと陳弁して許され、アイゼンシュタインが軍事法廷に喚問される。一方アイゼンシュタインのホテルに、米空軍大尉アルフレッド・ウェスターマン(メル・フェラー)が到着する。彼こそ実はロザリンダの嘗ての恋人だった。彼は早速自分の来たことを、すぐ隣室のロザリンダに知らせる。彼女は夫の法廷の成行を心配しながらも、昔の恋人の声を聞くと心がはずむ。そこへ大佐が怒って帰ってきて八日間の営倉だと云う。アルフレッドは上官に早速休暇の延期を電話で頼む。ファルカはオルロフスキイ将軍の仮面舞踏会でアイゼンシュタイン夫妻に仕返ししてやろうともくろむ。彼はロザリンダの留守の間に大佐を訪ねて、営倉に行く時間を延ばしてくれるようにその筋に交渉するから舞踏会に出ろとすすめる。彼等二人が出かけるとアルフレッドはロザリンダとのよりをもどそうと彼女を訪ね、大佐のガウンを着ていい気になっている。そこへ突然英憲兵少佐フランクが入ってきて営倉に連れて行く。ファルカはロザリンダに電話して、オルロフスキイ将軍邸で仮面舞踏会があり、ある不思議なフランス人が出席することを話し、その舞踏会に来るように云う。彼女は水色の夜会服を着、マスクをつけ出席する。大佐は彼女を見るや、この未知の婦人に魁せられ、自分の妻とも知らす口説き出す。彼女は大佐御自慢の懐中時計を持ったまま人ごみの中にまぎれこんでしまう。舞踏会が終ると大佐は足取りも重く営倉に向ったが、驚いたことに、彼の入るべき独房にばアルフレッドが入っており、然も彼の着ているガウンは自分のではないか。怒りの余り大佐は飛出して行く。心配したアルフレッドとフランク少佐はすぐその後を追った。してやったりと、ほくそ笑んだファルカは最後の仕上げにかかった。彼は将軍や舞踏会でさわいだ連中をホテルに連れて行った。そこでは大佐がロザリンダの浮気をなじっている。彼女は答えるかわりに、彼の浮気の証拠である例の懐中時計を無言でさし出す。大佐はやっとファルカにはかられたと気付いたが、同時に自分の妻の魅力をあらためて見なおしたわけである。パーティの席上、二人はめでたく仲直りしたのだった。
「美わしのロザリンダ」の解説
「赤い靴」「ホフマン物語」のマイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガーのコンビが製作・監督した。撮影はクリストファー・チャリス。ヨハン・シュトラウスのオペラ“蝠蝙”(DIE FLEDERMAUS)を戦後のウィーンに翻案したもの。主演は「赤い靴」「ホフマン物語」に出演した、モンテ・カルロ・バレエ団のリュドミラ・チェリーナ、助演は「歴史は女で作られる」のアントン・ウォルブルック、「リリー」のメル・フェラー。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:マイケル・パウエル
エメリック・プレスバーガー
原作:ヨハン・シュトラウス 出演:アンソニー・クェイル アントン・ウォルブルック リチャード・マーナー リュドミラ・チェリーナ マイケル・レッドグレーヴ メル・フェラー |
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配給 | 東和 |
制作国 | イギリス(1956) |
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