P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-07-30
この映画は強奪映画の傑作だ。
パリの宝石店に押し込み強盗を図るのが、ギャングのジャン・セルヴェの一党。
なかなか凄みのある悪党ぶりで、最近はこういうニュアンスのある役者が減っているように思う。
ハイライトの強奪シーンは、天井から金庫室へ侵入というパターン。
雨傘を小道具として、上手に用いるのだが、どう使うのかは、観てのお楽しみだ。
この強奪を手伝う、金庫破りの名人に扮しているのが、監督のジュールス・ダッシン自身で、実に洒脱な演技を見せている。
この強奪シーンに、音楽も背景の効果音もいっさい付けず、完全な沈黙状態にして、かえって緊迫感を生むという技巧派ぶりも見ものの映画だ。