国際諜報局 作品情報

こくさいちょうほうきょく

英陸軍軍曹パーマー(M・ケイン)は不正を働いて陸軍刑務所に服役中、諜報局長のロス大佐のはからいで情報局に転属させられた。そのころ、原子力関係のラドクリフ博士が誘拐された。事態を重くみた大佐は、パーマーをドルビー少佐の主宰する民間諜報機関に派遣して、博士探索に当らせた。少佐の集めた資料から、博士はグランドビーという営利スパイ団に誘拐されたと判断された。彼は誘拐した科学者を東西両陣営のどちらかに売る兇悪な男だった。パーマーは苦心の末彼を発見、高額な金とひきかえに博士を買いもどす取引きをした。その現場で怪しい人影を認めパーマーはその男を射殺した。それはグランドビーをつけていたアメリカ中央情報局員と判明した。パーマーはこのことでアメリカ情報部員バーニーから仲間の仇として狙われるようになった。一方ラドクリフ博士は特殊テープで洗脳されており、極度のノイローゼに患っていた。大佐たちはグランドビーから金をとり返すよう、パーマーに命じた。そんなとき、パーマーの車に乗った仲間が射殺され、バーニーの仕業かと思われたが、そのバーニーが、パーマーの部屋で何者かに殺されていた。パーマーはドルビーのすすめで欧州大陸に逃げようとしたが、グランドビー一味に捕まった。危うく洗脳からのがれたパーマーは、そこがかつて博士救出の取りひきを行なった場所であることに気づき大佐に連絡、やがて大佐とドルビー少佐が現われた。パーマーは二人に拳銃をつきつけどちらかが二重スパイだとつめよった。それはドルビーで、パーマーは一瞬早く彼を射殺した。

「国際諜報局」の解説

レイ・デイトンの原作をビル・キャナウェイとジェームズ・ドーレンが共同で脚色、「若さでぶつかれ!」のシドニー・J・フューリーが監督したスパイ・サスペンス。撮影はオットー・ヘラー、音楽はジョン・バリーが担当した。出演は「ズール戦争」のマイケル・ケイン、同じくナイジェル・グリーン、ガイ・ドールマン、スー・ロイド、ゴードン・ジャクソンほか。製作は「007」シリーズのハリー・サルツマン。テクニカラー・テクニスコープ。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督シドニー・J・フューリー
原作レイ・デイトン
出演マイケル・ケイン ナイジェル・グリーン ガイ・ドールマン スー・ロイド ゴードン・ジャクソン Aubrey Richards Frank Gatliff
配給 ユニヴァーサル
制作国 イギリス(1965)

ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2023-11-13

黒縁の眼鏡をかけた、いかにも小心翼々としたサラリーマン。
だが、彼が目覚めてベッドを降りる時、シーツの波間に拳銃が見え隠れする。

彼はスパイ----------。ジョン・バリーの孤独感あふれるメロディにのって、マイケル・ケイン演じるハリー・パーマーの日常が点描される。

切れ味の鋭い場面が連続し、サラリーマンはかく生きたいものだと思わせるほどの、アンチヒーロー、ハリー・パーマーの人物造型に成功していて、彼は原作では名なしのヒーローだが、見事に肉付けを施している。

アンチ・ボンドのスパイ・スリラーの傑作だと思う。

最終更新日:2023-11-23 16:00:02

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